<この体験記を書いた人>
ペンネーム:クララ
性別:女
年齢:52
プロフィール:春なのにどこへも行けないので読書の春です。
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今春高校を卒業した18歳の息子が中学生の頃、やや反抗期だった時の話です。
息子は、夫のことは尊敬し、怖がってもいるので、夫には偉そうなことをしたり言ったりはしません。
けれど、私のことはナメていて、なんだかんだと口答えしていました。
反抗期とはよく言ったもので、私が言うこと指示すること全てにいちいち反抗し、反対のことをします。
それならと、何も言わず、好きなようにすれば、と放っておくとそれも気に入らないので食ってかかってきます。
さすがに、暴力を振るったり物を壊したりはなかったので、友人に聞くとましなほうだったようです。
息子は反抗をしながらも、わきまえてはいたようで、夫と一緒に過ごしているときなどは、私に対しての態度も軟化させます。
そして、私と2人きりの時を狙って偉そうなことを言っていたように思います。
今思えば、私に甘えていて、どこまでなら許してもらえるのか、こちらの出方を見ていたように思います。
子どもから大人になる途中の自分の感情を持て余していたのでしょう。
そんなある日、夫と3人で食卓を囲んでいた時のことです。
夫がいるとおとなしい息子に、私がチャンスとばかりに言いたいことを言ってみました。
初めのうちは夫に遠慮して「うん、うん、わかった」と面倒くさそうに返事をしていた息子。
しかしだんだんイラついてきたのか、「わかったって言ってるだろ! 何回も同じこと言ってしつこい!」と大声を出しました。
すると、ムカッときた私より先に夫が一段と大声を張り上げました。
「おまえ、俺をナメてるのか?」
夫に大声を出されて息子は怯みました。
「俺の女に偉そうな口を聞くな! ママに偉そうに言うのは俺のこともナメてるってことだぞ!」
息子はたじろぎながらも違うと首を横にふります。
「今後一切ママに偉そうにするな!」と言う夫に「はい、わかりました」と小声で答え、そそくさと食事を終えて部屋へ戻りました。
それから目に見えて、息子の態度が軟化していったように思います。
夫は夫で、だんだん反抗的になっている息子の態度に気付いていたそうです。
しかし、あまり早い時期に抑え込んでも逆効果になると踏んで、どのタイミングで怒鳴るのが一番効果的か見計らっていたようです。
のちに、その時のことを思い出し、笑い話で「俺の女って...。ヤンキーか」と、私が言うと、「俺の女は俺の女だ」とぶっきらぼうにつぶやく夫に、また少しときめいたのでした。