腸が第二の脳と呼ばれ、健康を支える司令塔だと知っていますか? 「腸には1億個におよぶ神経細胞が存在し、自律神経の影響を受けます」と語るのは自律神経の第一人者・小林弘幸さん。その小林さんが新しく提案する呼吸法は血流をアップさせ、自律神経が整うとともに腸内環境の向上に役立つと注目を浴びています。著者の提唱する『自律神経を整える「長生き呼吸法」』(アスコム)から新しい呼吸法の極意をご紹介します。
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「長生き呼吸法」は便秘解消に効果てきめん!
腸の動きは自律神経が支配しています。
特に腸のぜん動運動が活発になるのは、副交感神経が優位になるときです。
しかし、副交感神経の働きだけを高めるだけでは不十分。
交感神経と副交感神経のどちらかが過剰に優位でも、便秘になります。
大切なのは、自律神経のバランスです。
よいぜん動運動をするようになると、腸の血流もよくなります。
食べ物から栄養をスムーズに吸収し、老廃物をしっかり排出するため、腸内環境も改善されます。
人間は食べ物から吸収した栄養を、血液に乗せて全身に運んでいます。
その栄養満点な血液をつくっているのが腸管です。
極端に言うと、汚れた腸からは汚れた血液しかつくれません。
そのため、腸の調子が悪いと、全身の調子が悪くなってしまうのです。
ちなみに腸内環境が整うと、薬の吸収もよくなります。
便秘を解消すると、効き目が弱くなっていた持病の薬が効くようになるケースもあります。
腸内環境はダイエットにも影響をもたらします。
汚れた腸からつくられる「汚れた血液」というのは、毒素や腐敗物を含んだものです。
この血液は全身に行き渡り、代謝を悪化させて内臓脂肪としてたまってしまいます。
バランスのとれた腸内環境がつくった栄養満点な血液が全身に送られれば、栄養がエネルギーとして消費され、不要な脂肪として蓄積されることがなくなります。
私の便秘外来を訪れた患者さんにも、腸内環境を整えただけで5〜10キロのダイエットに成功した人は珍しくありません。
「長生き呼吸法」は両手で腸をマッサージしながら行います。
自律神経のバランスを整えると同時に、横隔膜によって体内で腸をマッサージしながら、両手で体外からもマッサージする、最強の腸活メソッドです。


▼長生き呼吸法

【6秒吐く】
上体を前に倒しながら、ゆっくり、ゆっくり息を吐きましょう
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吐きながら腸をマッサージ!
息を吐きだしながら、両手を使い脇腹の肉をおへそにグーッと集めるイメージで、腸に刺激を与えます。また、上体は写真のように、無理のない範囲で倒してください。
【3秒吸う】
背中を反らしながら、ゆっくり息を吸いましょう
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吸いながら手の力をゆるめていく!
息を吸い込みながら、腸に刺激を与えていた両手の力をゆるめていきます。また、上体は写真のように、無理のない範囲で反らしてください。



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全5章にわたって、腸内環境の改善など「長生きするための呼吸法」の知識や実践方法が解説されています

小林弘幸(こばやし・ひろゆき)
順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。自律神経研究の第一人者としてコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。また、同大学に日本初の便秘外来を開設した「腸のスペシャリスト」。大ベストセラーとなった『医者が考案した「長生きみそ汁」』など著書多数。