「どんな風に話すかで人生は変わる」と言うのは、全国で多数の講演を行う人材育成のプロ・永松茂久さん。そんな永松さんが会話のノウハウをまとめた著書『人は話し方が9割』(すばる舎)から、「好印象を与える会話のコツ」を抜粋してお届けします。
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自己紹介の悩みは、1回の作成で一生解決
初対面や会合にはつきものの自己紹介。
時間にすれば、せいぜい1〜3分程度のものですが、これが苦手という声も、よく耳にします。
その多くが「何を話していいのかわからない」という悩みですが、とはいえ、社会に出ると、多かれ少なかれ何らかの場面で、自己紹介を求められます。
そのためにも、自己紹介は前もってきちんと準備しておくことです。
これからお話しするのは、最初こそ少し手間はかかりますが、いったん実践してしまえば、ずっと使える自己紹介の準備法です。
年月が過ぎたり、仕事が変わるなどが起こっても、微調整を加えるだけで長い間使える優れものです。
心に響く自己紹介の作り方、3つのステップ
手順は、①自分史を書く、②プロフィールをまとめる、③キーワードを絞り込む、の3つです。
①自分史を書く
自身の誕生から現在に至るまでの歴史を、「箇条書き」で書き出す。
②プロフィールをまとめる
出身地、出身校など余分な情報を省きながら、自分史を簡略に「文章」でまとめる(出身地や出身校を伝えることが有意義な場合は入れてかまいません)。
③キーワードを絞り込む
「なぜ今の仕事をしているのか?」
「今の自分は、どんな喜びや、やりがいを感じているのか?」
などを考えながらプロフィールから、今の自分を表すキーワードを導く。
自己紹介の時に言葉が詰まってしまうのも、ダラダラ長くなってしまうのも、とどのつまり、自分で自分のことをわかっていないこと、そして「今の自分をズバリ表現する言葉」を見つけていないことが原因です。
まず自分史からプロフィールをまとめ、そこからキーワードを絞り込む。
すると、単なる「略歴」ではない、自分の「思い」が乗った素晴らしい自己紹介文ができます。
人の心に一番、響くのは、あなたの「思い」の部分なのです。
「感謝」を入れた自己紹介で、人の心を動かす
もし、大勢が集まる場で自己紹介するのなら、もう1つ、覚えておくととても得するポイントがあります。
それは主催の方への「感謝」、そしてそこに集まった方へ「お会いできて嬉しいです」という「感謝」をつけ加えることです。
どのような集まりにも、必ず、中心になって動いている主催者がいます。
また、どのような集まりでも、誰かしらのツテがあってあなたは参加しているはずです(主催者と誘ってくれた人が同一人物の場合もあるでしょう)。
彼らの存在がなければ、今、あなたはここに立っていません。
ご縁のありがたみを思えば、感謝の言葉が出てくるのは当然ともいえます。
ここは多くの人が、自己紹介に一生懸命になるあまり、見落としがちです。
だからこそ、大勢の人の前で自己紹介する際には、必ず感謝の言葉を入れる。
これで、いっそう人の心に響く、素敵な自己紹介になります。
「初めまして。鈴木太郎と申します。まずは今日のこのような素晴らしい会を主催してくださった佐藤幸子さん、ありがとうございます。私は現在、すばるブックスという書店でビジネス書フロアを担当しています。世の中には素晴らしい本がたくさんありますが、本当に自分が必要とする本と出会っている人は、実は少ないのかもしれない。そんな思いがあって、本を作る出版社から、本と人をつなぐ書店へと転職しました。毎月、たくさんの本が入荷される中で、『人生を変える本と出会う場を作る』ことが私の使命です。よろしくお願いいたします」


140-H1-b.jpg人を動かす、会いたいと思わせる、嫌われないなど37の会話のコツを全4章で解説しています

永松茂久(ながまつ・しげひさ)
大分県中津市生まれ。株式会社人財育成JAPAN代表取締役、永松塾主宰。全国で数多くの講演、セミナーを実施。2019年4月、東京に自社のセミナールームである「麻布『翔』ルーム」をオープン。著書には、『20代を無難に生きるな』『30代を無駄に生きるな』(きずな出版)、『感動の条件』(KKロングセラーズ)など多数あり、累計発行部数は140万部を突破している。