”個人事業主が知っておきたい所得控除の種類”


個人事業主が一番頭を悩ませるシーズンといえば、確定申告の春でしょう。確定申告によって所得税をはじめ住民税、個人事業税の額が決まるからです。経営ハッカー編集部がまとめた「個人経営者必見!知って得する16種類の所得控除まとめ」から、所得から控除されるものを確認しておきましょう。

確定申告によって税額が決定

個人事業主が支払わなければならない税金は所得税、住民税、個人事業税で、その税額を決定するのが確定申告です。つまり、いくらの収入があり、その収入を得るために必要な経費を差し引き、課税所得額が決まります。

つまり、所得を低く抑えることができれば、税額も低く抑えられることになりますが、闇雲に必要経費を計上できるわけではありません。“節税”と称して必要経費として認められないものまで計上すると“脱税”になってしまいます。

しかし、所得から一定金額を差し引くことで、税負担を公平化するためのさまざまな所得控除が用意されていて、それが16種類もあります。ですから、「所得から認められている一定金額を控除して税率をかける課税所得を少なくする」ということは、節税の一歩といえるでしょう。

16種類の所得控除項目

では、所得控除には、どのような項目があるのかを見ていきましょう。

① 基礎控除/全ての納税者が受けられる控除で、控除額は38万円。② 配偶者控除/配偶者の所得が38万円以下で適用される控除。配偶者の年齢が70歳以なら所得は48万円以下。③ 配偶者特別控除/納税者の所得が1,000万円以下で配偶者の所得が38万円以上123万円以下の場合に適用される控除。④ 扶養控除/同一生計で年間所得38万円以下の扶養親族に適用される控除。16歳以上19歳未満は38万円、19歳以上23歳未満は63万円、同居している70歳以上の親族は58万円、同一生計で別居している扶養家族は48万円。被扶養者の年齢によって控除額が異なる。⑤ 障害者控除/納税者とその配偶者、扶養親族が障害者の規定に該当している場合、障害の程度に応じて27万円、40万円、75万円の控除が適用。⑥ 寡婦・寡夫控除/配偶者と死別、もしくは離婚した後に再婚していない人のうち、条件を満たしている場合に適用される控除。寡婦は27万円か35万円、寡夫は27万円。⑦ 勤労学生控除/働きながら学校に通っている学生に適用される控除。所得が65万円以下で勤労以外の所得が10万円以下の場合の控除額は27万円。⑧ 社会保険控除/国民年金や国民健康保険などの社会保険料の掛金全額が控除。⑨ 小規模企業共済掛金控除/小規模企業共済や確定拠出年金などの掛金全額が控除。⑩ 生命保険料控除/生命保険や医療保険、介護保険、個人年金の掛金から一定金額が控除。⑪ 地震保険料控除/地震保険の掛金から一定金額が控除。⑫ 雑損控除/災害や盗難などによって受けた損害に対して一定金額を控除。控除されるのは、「差引損失額−総所得金額等×10%」と「(差引損失額のうち災害関連に支出した金額)−5万円」の金額が大きい方。⑬ 医療費控除/納税者と納税者と同一生計の配偶者やその他扶養親族の医療費を所定の計算方法で算出した金額が控除。⑭ 寄付金控除/国や地方公共団体へ支払った特定寄付金がある場合に適用される控除。控除されるのは、「特定寄付金の合計額−2,000円」と「所得額の40%−2,000円」の金額が少ない方。⑮ 青色申告特別控除/青色申告事業者は、簡易簿記で10万円、複式簿記で65万円が控除。⑯ 事業主控除(個人事業税)/1年間の個人事業に対して一律で290万円を控除(1年未満は月割り)。

まとめ

こう見てくると、個人事業主に適用される所得控除の項目は、かなりあることがわかります。これらの所得控除の全てを適用することは、正しい節税対策ですので、個人事業主の人は、かならず確認しておきましょう。

個人事業主にとって、“節税意識”は大切なことですが、行き過ぎた節税は“脱税”に近づいてしまいかねません。本来なら、税の専門家に依頼することがベストですが、事業をスタートさせたばかりの個人事業主にとっては、その費用を捻出することが難しい場合もあります。しかし、税法が改正される度に対応が迫られることから、いつでも相談できる専門家を身近に置いておくことが、事業を発展させるためには大切なことといえるでしょう。