兵庫県の姫路市は、ふるさと納税の返礼として、世界遺産・姫路城の瓦に自分の名前を残せる権利を追加しました。修繕費を賄うための苦肉の策です。

 世界遺産・姫路城=別名「白鷺城」は、その呼び名の通り真っ白な城の姿が全国の城好きのファンのみならず外国人観光客などをも魅了し、2015年度には来場者数が280万人を超えるほどの人気の城です。

 ところが新型コロナウイルスの感染拡大で、姫路城は今年3月から3か月間、天守閣など建物内部の公開を休止しました。この間、姫路城の料金収入が激減するなど厳しい懐事情が続いていますが、この料金収入の一部は城の整備費用などに充てられています。今年度は門などの修理が予定されるなど費用がかかるため、困った姫路市が考えたのが、ふるさと納税制度を利用した寄付の募集です。その返礼としては、修理中の天守閣東側「井郭櫓」と「ちの門」の瓦に自分の名前を記せる権利を特典にしようというのです。

 「入城料収入で(修繕費等を)今まで賄ってきたのですが、コロナウイルスの影響で収入が見込めなくなったので、ふるさと納税の制度を活用して皆様の寄付金を集めることができないかと。」(姫路市地方創生推進室 近藤善彦係長)

 姫路市が瓦の記名権を返礼に利用するのは2度目です。2009年から14年度にかけて行われた「平成の大修理」でも、天守閣の瓦に自分で名前を記せる特典をつけました。この時は全国のファンから寄付が相次ぎました。困った時の「ふるさと納税」返礼特典です。

 「世界遺産に名前が刻まれて一生残るというのは、個人的にはロマンがあると思います。」(観光客)
 「お城がこうやってきれいにみんなのために守られるならすごく良いことだと思います。」(観光客)

 ただ、修理前の瓦は数が限られるため、名前を書くことができるのは3万円以上の寄付をした人の中から抽選で選ばれた100人だけです。また裏側の記入になるので修理完成後は外からは名前を確認することはできません。応募は9月14日までです。

 「一生名前が残ります。姫路城は、姫路の誇りですので、皆さまぜひとも寄付をお願いします。」(姫路市地方創生推進室 近藤善彦係長)