鹿児島県知事選がスタートして初の週末となった27日、7人の立候補者の多くは県都の鹿児島市を飛び出し、地方を遊説した。時折激しい雨が降る中、街頭演説や集会で支持を訴えた。

 現職の三反園訓さん(62)は曽於、志布志両市を回り、水色の長袖シャツを着て霧島市役所前で演説。新型コロナウイルス対策で病床を確保した実績などを挙げ、「私なりに感染防止に努力した。次は経済回復のためのキャンペーンをどんどんしていく」と力を込めた。推薦する自民党県連の森山裕会長も応援に駆けつけた。

 元職の伊藤祐一郎さん(72)は姶良市などを回って霧島市に入り、後援会事務所でマイクを握った。スーツの上着を脱ぎ、「鹿児島を大きく変える選挙だ。暮らしを守り、新しい地域社会をつくるために必要なのは実行力と決断」と強調。総務省幹部を経て知事3期を務めた経験をアピールした。鹿屋市でも個人演説会を開いた。

 新人で前九州経済産業局長の塩田康一さん(54)は北薩を回り、父親の出身地のいちき串木野市内で演説した。若さと行政経験を打ち出し、1次産業の振興などを主張。「厳しい戦いだが勝ち抜く」と声を振り絞ると、地元の漁協関係者が大漁旗を掲げて激励した。母親の古里の薩摩川内市でも住宅街や駅前で聴衆に政策を説いた。

 新人で元民放アナウンサーの青木隆子さん(57)は白いシャツとスニーカー姿で姶良市や霧島市などを回り、投票を呼び掛けた。姶良市の商店街では激しい雨の中、傘を差して演説した。「誰かがこの鹿児島を変えなければ、いつまでたっても生活者の声は生かせない」と気勢を上げた。ほかに霧島市でもマイクを握った。

 新人で医師の横山富美子さん(73)は全候補者のトップを切って種子島入り。西之表市の港近くで第一声を上げた。同市馬毛島で防衛省が進める自衛隊基地建設と米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)計画などへの危機感から立候補を決意したと述べ、「鹿児島県の軍事基地化を阻止し、県民の安全を守りたい」と訴えた。

 新人で元鹿児島大学特任助教の有川博幸さん(61)は選挙カーで鹿児島市や南薩などを走り、社会保障の充実を熱弁。新人で元高校教諭の武田信弘さん(66)は同市内で選挙ポスターの掲示と街頭演説をした。