近鉄奈良線・瓢箪山駅近くの「Cafe&Gallery K2 ひょうたん山の秘密の部屋」(東大阪市客坊町、TEL 072-951-3953)で現在、阪口真智子展が開かれている。(東大阪経済新聞)

 店内の展示風景

 1952(昭和27)年に東大阪で生まれた阪口さん。小学生の頃に画家になることを志し、親の希望で薬学の道に進むも絵を描き続けた。描き始めた当初は、人が好きという理由から主に人物画を手掛けていたが、依頼された肖像画を描く際に、モデル自身が思う自分像と阪口さんから見たモデル像のギャップが人間関係に溝を生んでしまうと感じ、想像上の「鬼」の絵を描くようになった。

 1975(昭和50)年〜1976(昭和51)年には、さまざまな公募展に出品し、多数の賞を受賞。1977(昭和52)年以降は、日本画でも水墨画でもない現在の独特なジャンルの作品を手掛けるようになり、展覧会への出展を中心に活動している。

 阪口さんの作品は、表情豊かな鬼の絵に言葉が添えられており、身近な人から聞いて心に残った本音や、自身が伝えたかったことを鬼に語らせているという。阪口さんが描く鬼は怖くないのが特徴で、「鬼といえば嫌われもので悪いことばかりするイメージだが、ブラックユーモア的に、楽しく生きやすいように道しるべのような一言を書いている」と話す。

 今回、展示会場となっている同店の店主・吉川紀美さんは、2016(平成28)年に東大阪市民美術センターで行われた企画展「鬼語る展」で阪口さんを知り、作品を見てそのスケールに圧倒されたという。東大阪市内の阪口さんの自宅で行われた展覧会では、「ここには素晴らしい作品や景色があり、多くの人が東大阪にきてくれるきっかけになっている」と感じ、自身の店で作品を展示できないかと話を持ち掛け、実現にこぎ着けた。

 作品制作以外にも、専門である東洋医学の研究を基にした薬膳風の弁当の販売、絵描き仲間の支援、ジンバブエ支援など幅広く精力的に活動し続けている阪口さん。「嫌なことは絶対にやらないけど、仕事が楽しくて仕方がない」と、今後の活動へも意欲を見せる。

 今回展示されている作品はいずれも3〜4年以内に制作したもの。中には、阪口さんの鬼の絵では珍しく、チャールズ・チャップリンが描かれた作品もある。阪口さんは「作品を見に来てくれた人に帰るときにニンマリしてもらえたらええな」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時〜18時。木曜・第1日曜定休。2月3日まで。