弘前で40年ぶりに津軽そば店「一郎そば」復活 母娘が1日限定出店

弘前で40年ぶりに津軽そば店「一郎そば」復活 母娘が1日限定出店

 「コラーニングスペース HLS弘前」(弘前市土手町)で9月11日、津軽そば専門店「一郎そば」が1日限定で復活した。(弘前経済新聞)

 弘前市役所で出していた屋台「一郎そば」。50年以上前の写真

 一郎そばは店名「やま仁(に)」の愛称で、店主の佐藤一郎さんと妻のふみさんが切り盛りしていた屋台そば店。焼き干しと昆布でとるだしに、具はねぎと青のりのみ。一味を好みでトッピングする。1954(昭和29)年から1975(昭和50)年まで弘前市役所中庭で営業していた。

 ふみさんによると、昼時になると毎日行列ができるほどの盛況だったが、市役所に食堂ができることで店を閉めることになったという。1997年ころまでは、城西団地の住宅街にあった城西食堂を営業し、津軽そばも提供していたという。

 一郎さんは2005年に他界。現在は正月や盆などの日にふみさんが当時のだしで家族にそばを作る程度になっていた。

 主催した「弘前を愛するエルダーの会」会長の北川良治さんは「津軽地方に長く食べられている津軽そばを改めて考えたい企画を始め、今回は第1回。メンバーの中に市役所の職員がいたことから、当時のことを思い出し実現に至った」と話す。

 当時から使っていたという、アキモト製麺所(馬屋町)のそばで提供し、実施した同日はふみさんの誕生日でもあった。ふみさんの娘の境江利子さんは「このままでは忘れられそうになってしまう一郎そばを母が元気なうちにもう一度だけでも復活させたかった。実現できて感謝しかない」と笑顔を見せる。

 用意した50杯は予定していた1時間内に完売した。境さんは「一人娘の私が受け継がないと、一郎そばのだしがなくなってしまうので、この機会に母からしっかり受け継ぎ、何かの形で引き継ぐことにしたい」と意欲を見せる。

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