盛岡「六分儀」跡に喫茶店「羅針盤」 「豊かさ」を感じ、心落ち着ける場所に

盛岡「六分儀」跡に喫茶店「羅針盤」 「豊かさ」を感じ、心落ち着ける場所に

 喫茶店「羅針盤」(盛岡市中ノ橋通1)が6月21日、オープンした。(盛岡経済新聞)

 内装は「六分儀」時代の面影を残したまま仕上げた

 同店は昨年閉店した老舗喫茶店「六分儀」跡に開店。場所を引き継いだのは東京都内でコーヒーとチョコレートの店「蕪木(かぶき)」を営む蕪木祐介さん。蕪木さんは学生時代を盛岡で過ごし、市内にある数々の喫茶店に助けられたという。六分儀もその1つだった。

 蕪木さんは「好きな場所だったので閉店したと聞いた時は寂しかったが、同時に大きく知らせることなく幕を閉じた潔さや美しさも感じていた」と話し、「自分にとって六分儀は、自分の中に閉じこもりたい時や、静かに感情をそしゃくしたいときに逃げ込める場所でもあった。そんな場所が盛岡に引き続き存在してほしいという願いがあったのも、この場所を引き継ぐ原動力になった」とも。

 「六分儀」跡が売られていることを知った蕪木さんは、「ゼロから新しいものになるのなら、今自分にできることをしよう」と開店を決意。「羅針盤」という店名は、同じく航海の道具である「六分儀」にちなんで敬意を込めると共に、「訪れた人が次に進む方向を指す」という意味を込めた。

 同店では喫茶店で時を過ごす「豊かさ」を感じてもらおうと、それを支えるような環境とメニューを提供。内装は「六分儀」時代から大きく変えることをせず、以前の空気を守りながら新しい店としての要素を細部にちりばめた。これまで利用してきた人には当時の雰囲気を味わってもらいつつ、これから来店する次の世代へ「六分儀」の息遣いや喫茶店の豊かさを伝える店作りを行う。

 メニューはネルドリップコーヒーと自家製チョコレートがメイン。コーヒーは3種類のブレンドとアレンジメニュー4種、チョコレートはホットチョコレート3種とアレンジメニュー3種のほか、生チョコレートと季節のチョコレート菓子を用意する。

 同店の店長を務める関さやかさんは「『六分儀に明かりがついている』と中へ入ってくれる人も多い。長年親しまれた場所を引き継ぐプレッシャーは大きかったが今は和らぎつつある。羅針盤として、内に秘めた思いと向き合える時間と場所を提供していきたい」、蕪木さんは「にぎやかな喫茶店だけではなくて、喧騒(けんそう)から遠ざかってうれしさや悲しさをかみしめられるような店もあって良いと思う。魂を静めるよりどころの1つとして、皆さんの心の中に置いてもらいたい」と話す。

 営業時間は13時〜19時。月曜・火曜定休(祝日は営業予定)。席の都合上3人以上での来店は不可。


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