早稲田大学早稲田キャンパスの大隈会館(新宿区戸塚町1)に7月9日、カルガモの親子が「来館」した。(高田馬場経済新聞)

 【写真】「肥後細川庭園」の池を泳ぐ保護されたカルガモ親子の様子 その1

 早稲田大学では春学期の全ての授業をオンラインで行っており、大学構内への立ち入りも4月8日から5月31日まで禁止していた。6月1日から構内への立ち入りを段階的に解除し始めている。卒業生の組織「早稲田大学校友会」の事務局のある大隈会館も7月6日から時短で開館していた。

 カルガモ親子が大隈会館に来館したのは7月9日の14時30分ごろ。校友会事務局長の三木省吾さんが、打ち合わせを終えた校友会代表幹事の萬代晃さんを大隈会館北側の駐車場で見送った後に、駐車場内で発見したという。

 早稲田大学校友会事務局の渡部美紗さんは「当初は大隈会館の前をカルガモ親子が行ったり来たりしていたが、新目白通りを渡ろうとしていたため、このままでは車にひかれてしまうと思い、救出を決意した」と振り返る。茂みに入ってしまうと救出が難しいことから、大隈会館内へ誘導し、段ボールでカルガモ親子を保護した。

 早稲田大学内の大隈庭園へ逃がす案もあったが、大隈庭園はハクビシンやカラスがいると言われておりカルガモ親子が危険な目に遭う可能性があると判断。早稲田大学の北側にある「肥後細川庭園」(文京区目白台1)に受け入れてもらうことにした。渡部さんは「『肥後細川庭園』は自然も多く、周囲は壁に囲まれている。再び道路に出てくる可能性は少ないと思う」と話す。

 カルガモ親子の様子を校友会のツイッター、フェイスブックに投稿すると校友を中心に多くの反響があった。ツイッターは7月14日の時点で2046の「いいね」、438のリツイート、フェイスブックでは390の「いいね」があり、46のシェアがされた。「かわいいかわいい」「ついに我が母校にもカルガモ親子が!」「なんだか癒されますね」(以上、原文ママ)などの喜びの声が多く集まった。「肥後細川庭園」ではカルガモ親子を撮影する人も見られ、新しい見どころになっている。

 渡部さんは「コロナの影響で10月に予定していた校友の祭典『稲門祭』は中止になった。例年では多くの校友の皆さまが来館される時期だが、満足に校友会の活動ができない状況となっている。そんな中、来館したカルガモ親子のことを『校友を代表していらっしゃった』と思った。大隈会館に誘導したときは『先輩こちらです』という気持ちだった」と話す。「今回の出来事は大学も大隈会館も開き始めたから対応できたこと。普通の生活に戻る予兆であればうれしい」とほほ笑む。

 「新型コロナの影響で職員も多忙な中、ほほ笑ましい出来事となった。受け入れていただいた肥後細川庭園の皆さまに本当に感謝している」とも。

 肥後細川庭園の開館時間は9時〜17時。