天神ビブレ(福岡市中央区天神1)が2月11日、閉店した。(天神経済新聞)

 【写真】天神ビブレ外観

 天神ビブレは、前身である「ニチイ天神店」として1976(昭和51)年11月6日に開業、1982(昭和57)年3月20日に「天神ビブレ」として業態転換し、計44年間営業した。建物は地下3階、地上9階建てで、ショップ数は72ショップ。今回、福岡市の推進する「天神ビッグバンプロジェクト」で、入居する「天神第一名店ビル」の早期建て替え着手が必要であるため、同日をもって営業終了した。

 「ニチイ天神店」は、1976年にオープンした「天神第一名店ビル」のキーテナントとして開業。ニチイ初の都市型店舗で、ミセス対象の量販店として営業をスタートした。開業から5年後の1982年、ヤングをターゲットにしたファッションビル業態「ビブレ21」として業態転換し、以降、天神の若者に向けて、ファッション、カルチャーを発信し続けてきた。

 閉店当日はセールも伴い、多くの客でにぎわった。買い物袋を両手いっぱい手にする客、ビブレの施設と一緒に記念撮影する客など、思い思いに最終日を過ごす様子が見られた。閉店時間が近づく中、入り口では、天神ビブレの隣の商業施設である「イムズ」の館長や社員が駆け付け、天神ビブレ商店会へ花束を贈る一幕も。

 閉店時も客の波は途切れず、閉店時間から15分ほど過ぎた頃、集まった約1200人が見守る中、閉店セレモニーが行われた。天神ビブレ商店会会長の高力夏男さんは、今日まで営業が続いてきたことへ感謝を述べ、「私どもは本日で営業を終了するが、この続きは天神の未来へとまた続いていくものと確信している」と思いを話した。

 天神ビブレ館長の浅井直樹さんは、感謝と共に天神ビブレの歴史を振り返る。「80年代から90年代にかけてはDCブランドを多数導入し、ビブレホールはバンドブームの中心的存在として、たくさんのお客さまに支持いただいた。2000年代に入ると、時代の変化の中でファッションという言葉の定義もライフスタイル全般を指す時代となってきた。また少子高齢化により、消費の中心が大人世代へと変化する中、幅広い年齢層に受け入れられる商業施設が主流となってきた。そのような時代背景であったが、天神ビブレは変わらずにその時代の若者文化と共に歩んできた」と、これまで天神ビブレが担ってきた歩みを話す。

 閉店に当たり、「本当にたくさんのお客さまから声を掛けて頂いた。かつて来店いただいたお客さまにもお越しいただき、多くの思い出をお聞かせいただき、胸がいっぱいになることもあった」と感謝を述べる浅井館長。

 最後は、天神ビブレ全従業員で「44年間のご愛顧、誠にありがとうございました」とあいさつし頭を下げ、拍手が湧く中、シャッターが下ろされた。