なんでだろう、最近あまり食欲がない… 考えられる原因は?

なんでだろう、最近あまり食欲がない… 考えられる原因は?


執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー)
医療監修:株式会社とらうべ
 
 
「食」は生きていくうえで欠かすことができない営みです。
 
しかし、時に食欲が低下してしまうことがあります。
 
多くの人が経験している食欲不振ですが、その原因はさまざま。疾患が原因となっていることもあれば、ストレスなどの生活習慣からくることもあります。
 
そこで今回は、食欲不振の原因と対策について整理していきましょう。
 

◆食欲不振を引き起こす疾患 

慢性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍
慢性胃炎は胃の粘膜が弱まり、炎症がくり返されている状態です。
 
多くがピロリ菌の感染によるものですが、慢性的なストレスや薬の副作用なども原因になります。
 
慢性胃炎が進行して、炎症部位が深くなったり、穴があいてしまうのが胃潰瘍や十二指腸潰瘍です。
 
食欲不振の他にも、胃痛、胃もたれ、胸やけ、げっぷ、嘔気などの症状があらわれます。
 
 
〇胃がん
胃がんは、日本人に多いがんです。
 
初期は自覚症状がなく、食欲不振のほかに、みぞおちの痛みや嘔気が出てきたころには状態が進行している場合が多いです。
 
 
〇慢性肝炎・肝硬変
慢性肝炎は、ウイルスやアルコール、薬剤などの影響で慢性的に炎症が起こる状態です。
 
慢性肝炎が長期化すると、細胞の再生と壊死がくりかえされ、硬く線維化した状態になります。これが「肝硬変」です。
 
肝臓は「沈黙の臓器」と言われるほど症状が出にくく、食欲不振は肝臓がようやく発するサインです。そのほかに倦怠感や悪心などがあらわれます。
 
 
〇甲状腺機能低下症
免疫異常によって、甲状腺ホルモンの分泌低下が起こります。
 
ほかにも、無気力や疲労感、皮膚の乾燥や便秘などあらわれます。
 
 
〇慢性副腎皮質機能低下症(アジソン病)
自己免疫異常などにより、副腎皮質ホルモンの分泌低下が起こります。
 
ほかにも、疲労感や皮膚の色素沈着、頭痛、めまい、下痢などがあらわれます。
 
 
〇うつ病
精神的・身体的ストレスが重なるなどのさまざまな理由から脳の機能障害が起きている状態です。
 
食欲不振のほかに睡眠障害、集中力の低下、気分の落ち込みなど心身ともに症状があらわれます。
 

〇神経性食欲不振症(いわゆる「拒食症」)
肥満に対する恐怖心から極度のカロリー制限や意図的な嘔吐、下剤の乱用などによって栄養障害を起こします。女性の場合は無月経が続くこともあります。
 
 
風邪・インフルエンザ
風邪やインフルエンザのウイルスが侵入すると、ウイルスを排除するために免疫機能が活性化します。そのため、消化機能が低下して食欲不振が起こります。
 
そのほかに、頭痛、鼻水、鼻詰まり、咳などがあらわれます。

 
◆食欲不振を起こす生活習慣
 
・ストレス
悩みや不安による精神的なストレス、過労やケガ、さらには音や光などによる身体的なストレスが続くと、自律神経の交感神経が優位になります。そうすると、消化吸収を促す副交感神経の働きが抑えられ、食欲が低下します。
 
 
・運動不足
食欲が起こるメカニズムのひとつに、エネルギーが不足すると、脳がエネルギーを補給するように指令を出すものがあります。運動不足で活動量が低下して必要なエネルギー量が低下すると食欲もわかなくなります。
 
 
・睡眠不足
不規則な生活リズムを続けると自律神経が乱れ、ストレスと同様に食欲が低下します。
 
 
・妊娠
妊娠初期に起こるつわりは多くの妊婦が経験します。朝の空腹時などに気分が悪くなり、食欲不振や吐き気、嘔吐が起こることがあります。
 
つわりが起こる原因は特定されていませんが、ホルモンのバランスの変化や心理状態が関係しているのではないかと考えられています。
 
 
・高齢化
加齢とともに運動器の機能低下による運動不足が慢性化することが多くなります。また、義歯による噛みづらさや感覚器の機能低下による味覚障害なども食欲不振につながります。
 
さらに、一人暮らしなどの孤独感も食欲不振の原因になります。
 
 
◆食欲不振の対処法


・ストレス解消
ストレスのない生活は難しいですが、溜めこみ過ぎないように適度に解消をすることが大切です。
 
入浴、身体を動かす、音楽を聴く、映画を見るなど、自分に合ったストレス解消法を持ちましょう。ただし、お酒やたばこでのストレス発散は食欲不振を増幅させるのでやめましょう。
 

・規則正しい生活
自律神経をととのえるための基礎になります。
 
決まった時間に睡眠・食事をとり、朝起きたら日光を浴びましょう。適度に身体を動かすことも大切です。
 
 
・症状に合わせて受診する
先のふたつのことをしても改善が見られず長期化する場合は病気が隠れているかもしれません。
 
食欲不振以外にもあらわれる症状に応じて受診をしてみましょう。
 
 
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー。
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

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