飲食店を選ぶ際、ユーザーレビューを参考にすることが当たり前になった昨今。口コミサイトでは、雑誌やテレビで紹介されるような有名店の評価が上がりがちな一方、居酒屋チェーンの店舗は、評価が低めであることが往々にしてある。しかし、だからといって居酒屋チェーンの満足度が低いというわけではないだろう。最近では、居酒屋チェーンを“再評価”する人たちも増えているという。

 30代の女性会社員・Aさんは、かつては自身も「食べログ」の評点で3.5以上の店を食べ歩く生活を送っていた。1人あたり8000円以上はかかるような店ばかり選んでいたが、最近では進んでチェーン居酒屋での飲み会を増やすようにしている。

「週2回は有名店に足を運び、SNSで紹介するという生活を送っていました。当時はチェーン店でのデートばかりしたがる男性に幻滅したことも……。でも、将来に向けたお金の使い方を考えるようになると、高級店での飲食に対し、『金額に見合う満足が得られたのか』と疑問に思うようになりました」(Aさん)

 今ではそのコストパフォーマンスの良さから、さまざまなチェーン居酒屋を開拓する日々だ。

「『塚田農場』『ミライザカ』『花の舞』などのチェーンは、3000円前後で十分美味しい料理が味わえる。店舗が違っても同じ味が楽しめるのは、実は凄いことだと思います。近しい人との会ほど、チェーン店を選ぶようになりました」(Aさん)

 20代の女性会社員・Bさんは、週3回の頻度で、「塚田農場」や「金の蔵」などでの飲み会に参加している。チェーン店には、高級店にはない「安心感」があると感じている。

「店内のデザインが気取っていないので、気を遣わなくていい。学生の頃から通っていることもあり、落ち着きます。高級店では、一品一品の値段をやや気にしながら注文するため、緊張感のあまり心から楽しめないこともあります。でも、チェーン店なら主要駅には必ずあるので、お店を探す手間もない。“知っているところ”で飲食できるのは、大きな安心感です」(Bさん)

 30代の男性会社員・Cさんも、「鳥貴族」「トリメロ」などのチェーン系居酒屋がお気に入りだ。

「唐揚げやポテト、焼き鳥などといった、居酒屋ならではの“ジャンキー”なメニューを楽しみます。特に飲み物のコスパが秀逸。700mlあるメガジョッキを飲めば、手っ取り早く酔うことが出来るので贔屓にしています」(Cさん)

 真剣なデートであればレビューサイト上位の店を選ぶこともあるが、本音ではチェーン店で十分だと思っているという。

「お店を探して“ハズレ”るよりは、すでにクオリティがわかっていて、料金なりのホスピタリティを受けることが出来るほうが精神的にラク。お財布にも優しいので、今後ますます行く頻度は高くなると思います」(Cさん)

 店舗によって味や料金が変わることがほとんどなく、安定して楽しめるチェーン店。あえて“冒険したくない”というファンは意外と多いようだ。