「掃除」ひとつとっても、ゴミを拾う、ものを分類するなど、家事は名もなき作業の積み重ね。その技術を資格制度化した会社が話題になっていると聞きつけたのは『女性セブン』の名物記者“オバ記者”こと野原広子さん。創設された『家事クリエイター』資格を運営する家事代行マッチングサービス『タスカジ』に話を聞いた。

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 片付け、掃除と聞いたらまずは逃げるという生き方をして62才。「今さら」という開き直りと「これから」という小さな意欲が、たえずせめぎ合っている。それだけで忙しくて、とても片付けまでは手が回らない…。

 予約の取れない家政婦として活躍する『タスカジ』のエース・seaさんにそんな話をすると、「家が散らかっているのは、ものを捨てられないからと思い込んでいる人も多いんですが、実は部屋の使い方、収納の仕組みが間違っているからなんですよ」

 えっ、えっ、どういうこと?  前のめりのオバに、「あの、今日は『タスカジ』さんが特別に作ってくれた掃除検定(*)を受けるのが目的で、片付け相談ではないんです」と“きれい好きな編集・マッちゃん”が横やりを入れる。

 ああ、掃除検定ね。こっちは自信があるの。昔、長男の嫁だった時のスキルもあるし、農業高校の生活科卒だから、理屈はバッチリよ。

【*『お掃除ミニ検定』の特別問題。問:便座や便器、壁、床までどこでもOKの洗剤は? 答えの選択肢:(1)酸が効く酸性洗剤、(2)「除菌」が売りの塩素系洗剤、(3)スプレー式の中性洗剤系…などの問題7問に挑戦した。この問題の正解は(3)】

 ほ〜ら、7問中6問正解でしょ。ここぞとばかりドヤ顔をした後で、「でも実践となると話は別でね。家事を仕事にするための講座を受けても、タスカジさん(家事を助ける人)として活躍できるかどうか‥‥」と、身を縮めることしきり。

 すると、「スキルの高さ以上に大切なのが、依頼者さまの希望に合わせてお掃除をアレンジすること。家事経験と知識+コミュニケーションが、私たちの仕事なんです」。それは、掃除したのに家族が全然気づいてくれない、という悩みの解決にもつながるのだとか。

「ただ汚れを落とすだけじゃダメで、第三者に『家が変わった!』と感じてもらうための、掃除の進め方のコツがあるんです」

「私がまずすべきことは何?」と聞くと、「窓を開けて家の空気を入れ替えること」だって。

 これまでどうしても開かなかった重い扉が、目の前で開いた気がした。

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 掃除や片づけが苦手な人が克服するための3つの心得を、オバ記者が聞いた。キーワードは「さあ、やるぞ!」より「ぼちぼちと時間を決めて」だという。

【心得1】気合を 入れすぎるな。

「欲張って手を広げすぎない。疲れてふと手を止めると、どこも中途半端で途方に暮れます。心が折れて投げ出すと、始める前よりひどい状態になります」(『タスカジ』のseaさん・以下同)

【心得2】小さな成果を残すべし。

「まず、“皿だけ洗う”と決めて、それだけをする。“ぺットボトルをまとめて捨てる”というのでもいいんです。とにかく成功体験を作ると、次々にやりたくなります」

【心得3】たとえ5分でも掃除は掃除。

「まずは5分ですね。あれを5分だけやろうと決めたら、本当に5分で終了します。その次も5分だけ片付けをして、5分やるクセをつける。その5分が10分になり、15分になってもいいけれど、自分に負荷をかけないことが、続くコツです」

 これを聞いてやる気を出すのは厳禁。ぼちぼち、ちょっとずつよ。

※女性セブン2019年12月19日号