飲食店探しに欠かせない存在だったはずのグルメサイトの利用動向に異変が起きている。1月6日に発表されたテーブルチェックの調査では、グルメサイトの評価について「信頼していない」「気にしない」が7割近くにのぼり、“グルメサイト離れ”が起きつつあることが明らかになった。ユーザーの飲食店選びの方法に、変化が起きているようだ。

 昨今、SNSを中心に、グルメサイトの評価基準や表示順位などが、飲食店が支払う広告掲載料と連動しており、信憑性に欠けるのではないか、と騒がれるようになったことも、その要因として考えられる。

 30代の男性会社員・Aさんも、これまでグルメサイトを頼りに店を探すことが多かった一人だが、最近は確かに使う機会が減ってきたという。

「以前は口コミの評価が高いお店から順に、同僚や友人とお店を開拓していたものです。でも、ここ数年、口コミ評価はお店の“最終的な決め手”になっていません。確認するのは口コミの評価よりも、メニュー数、お店の雰囲気、そして場所の3つ。そのうえで、一応見てみるか、という程度です」(Aさん)

 では、お店探しはどのようにしているのだろうか。Aさんが続ける。

「メジャーなグルメサイトは、お店の宣伝臭がすることも多いので、実名のレビューが掲載されているサイト、もしくは雑誌やネットでプロが書いた記事を参考にするようになりました。やはり失敗したくないですから。

 急いでいる時や現在位置で探す場合には、グーグルマップのローカルガイドの口コミを参考にすることが多いです。同じ口コミでも厳しめな意見が多くてリアルですし、実際に行ってみると、言うほど悪くないじゃないかと、いい意味で裏切られることも多いです」(Aさん)

 とはいえ、グルメサイトでは店探しから予約まで、一括で可能という利便性もある。それでもAさんは「サイトを仲介しない方が確実」だと言う。

「何度かグルメサイト経由で予約して、お店に行くと予約されていないことがありました。幸い空席があったので事なきを得ましたが、これがもっと会社の行事や大切な日だったと思うとヒヤヒヤします。面倒くさくても、店に電話して、直接会話して担当者の名前を聞くのが確実だと思います」(Aさん)

インスタでタグ検索、ツイッターで評判チェックも

 20代の女性会社員・Bさんは、お店探しにインスタグラムやユーチューブを利用しているという。

「インスタグラマーやユーチューバーが紹介しているお店の方が、コスパがよく、ハズレを引くリスクが最小限に抑えられている気がします。ちょっとオシャレなものなら、インスタで友人やインスタグラマーたちが紹介しているものを頼りにしています。地域名とランチやディナーなどでタグ検索すればいいだけ。ユーチューブは大食いユーチューバーが来店した店に、友達とよく行きます。いっぱいは食べられないですけど、コスパがいい店が多いので」(Bさん)

 そんなBさんも、以前はグルメサイトやまとめサイトを併用していた。しかし最近はそれらの必要性をあまり感じなくなったという。

「情報が古かったり、信憑性がなかったり……。そのサイトの口コミが信用できるかどうか、結局SNSでいろんな口コミを見続ける羽目になったので、グルメサイト自体使わなくなりました。でもインスタも、最近は情報を盛りすぎていることがあるので、さらにグーグルマップで検索をかけて店の詳細や口コミを把握。ツイッターで評判をチェックすることもあります。この方法で失敗することなく、おいしいお店を見つけられています」(Bさん)

 一方で、アナログに頼っているというのは20代女性会社員のCさんだ。「人から聞くのが一番」だと言う。

「営業でよく地方に行くのですが、地方だとグルメサイトにあまり情報がない場合が多い。その点、グーグルマップが心強いですが、候補を絞り切れないときは地元の人に聞くのが一番です。営業先で聞くのもいいですが、特にタクシーの運転手さんに聞くと、地元で評判のよいところを教えてもらえます」(Cさん)

 都内の飲食店を探すときも、基本的にはアナログだと話す。

「友人に、行って良かったお店を聞く。男性に連れて行ってもらったのか、先輩と行ったのかなど、シチュエーションも参考になります。中には高い店もありますが、女子ウケのよい店、本格的な料理を出すけれどお値打ちといった店など、自分じゃ絶対知り得ない店を知ることができて、世界が広がります」(Cさん)

 グルメサイト離れをしたユーザーたちに共通するのは、得体の知れない評価よりも、顔が見える評価を重視するようになったこと。一方でまだまだグルメサイトを活用しているユーザーも多いが、今後のお店選びの指針はどうなっていくのか。