ネット通販が広く普及するなか、課題のひとつとしてクローズアップされているのが「荷物の受け取り」問題だ。たとえば、仕事が忙しかったり、勤務形態によってほとんど深夜帯にしか在宅していない一人暮らしの社会人だと、自宅で荷物を受け取るのもそう簡単なことではない。

 そんなときに便利なのが、コンビニでの受取サービスだ。ネットで買い物をする際に、受け取り場所として最寄りのコンビニを指定。荷物が届いたら自分でコンビニまで受け取りに行けばOK、というサービスである。

 たとえば、Amazonの場合、「Amazonが発送する商品」については、ローソン、ファミリーマート、ミニストップの店舗を受け取り場所として指定することができる。コンビニ店頭での着払いも可能だ。

 実際にAmazonで買い物をする際に、コンビニ払いを活用しているという会社員・Aさん(30代男性、都内在住)はこう話す。

「私の住んでいるアパートには宅配ボックスがありません。また私は平日の日中はほとんど家にいなくて、休日も出かけていることが多く、宅配便はほとんど再配達になってしまう。だから、最初からコンビニ受け取りにしています。深夜にコンビニに行って荷物を受け取ることができるので便利です。再配達を依頼する手間はもちろん、家にいなくてはならないというプレッシャーもなくなりました」

 最寄りのコンビニに荷物が届いたことは、メールで通知される。しかし、このメールに気づかず放置してしまうケースもあるようだ。都内に住む30代の女性会社員・Bさんが体験談を明かす。

「セブン-イレブンのネット通販サイトで、あるCDの特典付き限定盤を購入した時のことです。コンビニでの着払いができるとあったので、これは便利そうだと思って利用しました。その後、数日もしないうちに荷物の到着予定を知らせるメールが届いていたみたいなんですが、それに気づかなかったんです。メールに気づいたのは2週間後くらい。自動的に注文はキャンセルになり、店舗から商品が送り戻されていました。結局その限定盤は売り切れになっていて、入手できずじまいでした……」

段ボール箱を持ち帰るのは「相当疲れる」

 一方で、わざわざコンビニにまで荷物を取りに行くのが面倒くさいという声もある。都内に住む30代の男性会社員・Cさんはこう話す。

「実家に住んでいたころは、ネット通販を頻繁に使っているのを家族に知られたくなかったので、コンビニ受け取りをよく利用していました。車でコンビニまで行って荷物を持ち帰るんです。でも、一人暮らしをするようになってからは、コンビニ受け取りは何回か利用しただけでやめてしまいました。

 今、車がない生活だと、荷物を持ち帰るというのは億劫ですね。最寄りのコンビニまで500メートルくらいなんですが、ちょっと重めの段ボール箱の荷物だったりすると、運ぶのに相当疲れる。なので、注文する際に配達時間をピンポイントで指定して、その時間に在宅するようにしています」

 また、単純に近所にコンビニがない場合は、当然ながら受取サービスが活用できない。都内郊外に住む20代の会社員男性・Dさんはいう。

「近所にローソンとファミマはあるんですが、セブン-イレブンがないんです。一番近いセブンは歩いて20分くらいのところ。一度セブンの通販サイトでコンビニ受け取りを利用したことがありますが、セブンに行くまでが一苦労でした。次に利用する際には、コンビニ受け取りは使わないと思います」

Amazonでは受け取りロッカーも導入

 Amazonでは、東京、神奈川、注文した商品を特定のロッカーやカウンターで受け取ることができる「Amazon Hub」というサービスを2019年に開始。2020年以降に全国展開されるという。

 受け取り用のロッカーはコンビニや駅、ドラッグストアなどに設置。商品が到着するとメールで認証キーが送られてきて、それをロッカーの端末で読み取ることで、商品を受け取ることができる仕組みだ。

 システム的にはコンビニ受け取りに近いものだが、ロッカーの設置数が増えれば、これまでよりも荷物を受け取りやすくなる可能性もあるだろう。

 家で確実に荷物を受け取りにくい環境の人にとっては有用なコンビニ受け取りだが、一長一短はある。今後、Amazon Hubのようなサービスも広まっていけば、よりストレスなく荷物の受け取りができるようになるかもしれない。