医療保険に加入するときの手続きに“落とし穴”が潜んでいるケースがある。

 50代男性のAさんは、約1年前から月額約5000円の定期医療保険に加入。今年に入って骨折で入院したため、入院給付金を申請したところ、支払われなかったという。

「6年前に胃潰瘍の治療で入院して3年前に完治しましたが、既往症ではないと思っていました」

 Aさんはこの保険の加入時、「3年前に完治した胃潰瘍」について申告していなかった。そのため、健康診断を兼ねた年に一度の胃カメラが「胃潰瘍の加療中」と判断され、「告知義務違反」で保険を解約されてしまったのだ。

 ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏が解説する。

「勧誘担当者に言われるがまま、『現在、健康である』という質問に『はい』と答えてしまい、いざというときに保険が支払われなかったということがあります」

 もちろん告知義務の基準は保険会社によるが、そういうケースに対応するため、万全の健康状態ではない人を対象にした保険商品もある。

「引受基準緩和型医療保険」は、保険料が多少高くなるが、見直すことも選択肢の1つだと言う。

「もし、自分の病気を正確に伝えられていないのではと気になるなら、保険会社の窓口に確認したり、今の保険を見直したりしたほうがいいでしょう。告知義務に誤りがあったら、それこそ今後の保険料が無駄になってしまいます」(前出・風呂内氏)

※週刊ポスト2020年7月3日号