コロナ騒動によって外出自粛と宅配利用が増えたこともあり、巧妙な手口でのネット詐欺も横行しているようだ。岐阜県に住む主婦・T子さん(40才)のスマホに次のようなショートメッセージが届いた。

「お客様宛にお荷物のお届けにあがりましたが不在の為、持ち帰りました。下記よりご確認ください」

 T子さんは折しもこの日、宅配便を受け取る予定があったが、不在のため、再配達依頼を出していた。

「メッセージの下にURLが貼られていたけれども、いろいろと入力するのが面倒なので、メッセージの送り主に直接電話をしました。そうしたら、電話に出た相手は運送業者でもない一般の人。どうやら、相手も勝手に電話番号を使われ、迷惑しているようで、“またか”と不機嫌でした」(T子さん)

 ここでニセメッセージと気づいたT子さん。貼られていたリンクのURLにはアクセスしていないものの、こちらは運送会社を装ったアプリをダウンロードさせて、個人情報を抜き取ろうとしていた可能性が高い。

コロナ救済を打ち出した詐欺メッセージ

 東京都在住のパート・M美さん(50才)は、携帯電話会社auを騙った「コロナ対策支援開始」というメールに一瞬目を留めた。

「実際に私はauを使用しているため、コロナで困っている人向けに何かサービスがあるのかと思いました。『月々、総額○億円をユーザーに配布する』とあり、申込期限も差し迫っていたので、すぐに申し込もうとしたら、『月々の支払いに使っているクレジットカードの番号を入力しろ』という。私はクレジットカードをほとんど使わないのでやめたけど、詐欺だったんですね…」(M美さん)

 このほかにも、M美さんのもとには月に1度は「携帯代を無料にします」というメールが届くそうだ。

SNSを使った振り込め詐欺

 ウェブを中心に活動するフリーライターの岩田武さんによると、最近はSNSを使った中高生による振り込め詐欺も深刻化しているという。

「入手困難な『任天堂Switchあります! 定価でお譲りします』と中高生がツイッターなどで発信して、『売ってほしい』と返信してきた人に言葉巧みに銀行振込やネット決済でお金を振り込ませ、振り込まれたら、アカウントに鍵をかけ、一切連絡を取れないようにする。こうした手口にだまされた大人も少なくありません」(岩田さん)

 岩田さんが取材した詐欺を行ったとある高校生によると、冗談で“任天堂Switchを定価で譲ります”とSNSで投稿しただけで、1時間もしないうちに16件も、“譲ってください”と連絡が来たという。

「コンタクトを取ってきた人はほとんどが成人。手に入らないレアものが入手できるとなると、人は理性を失うのか、たやすく乗ってきて、簡単なほどだまされてしまうようです」(岩田さん)

 人は焦ったり、混乱したり、困ったときに理性を失い、判断が鈍る。そうした人の心理をうまく操り、巧みに罠をかける。それが詐欺の手口なのだ。

※女性セブン2020年7月9日号