7月1日から始まったレジ袋の有料化。エコ意識の高まりを評価する声がある一方、不便を感じている利用者は少なくない。また、エコバッグをカムフラージュに利用した万引き被害が増加するなど、新たな問題も噴出しているという。

 有料となったレジ袋は1枚数円程度で、まだエコバッグを持っていない人や「レジ袋はほぼ毎回買っている」という人も少なくない。

 実際、都内のスーパーで複数の男性客に聞くと「面倒だから(持ち歩かない)」という声が多数を占めた。一方でこんな声もあった。「以前、マイバッグ(エコバッグ)をスーパーに持参したら、出口で警備員に呼び止められたことがあるんですよ。バッグには別のスーパーで買った商品が入っていて、それを万引きと勘違いされたようです」(50代男性)

 男性はレシートを警備員に提示し疑いを晴らしたが「非常に不愉快な思いをした」と振り返る。また別の40代男性客からも「最近“エコバッグ万引き”が増えているというニュースを見て、あらぬ疑いをかけられぬよう1人で買い物に行くときはエコバッグの使用を控えるようにしています」との声が聞かれた。

 大手スーパーの私服保安員(万引きGメン)に、急増する「エコバッグ万引き」について聞いた。

「以前は8割以上の客がレジ袋を利用していましたが、有料化後は半数以下になったように思えます。レジを通していない商品をエコバッグに詰め込まれると、精算済みか否か判断できないケースがあるため、バッグ持参者に対する監視の目を厳しくせざるを得なくなりました」

 保安員や店員が警戒するエコバッグの持ち方には、ある特徴があるという。

「われわれが注意するのは、スーパー備え付けの買い物かごの中にバッグを入れて買い物をする人です。かごの中で商品をバッグに移し替えても、傍目にはあまり不自然な動きには見えません。かごに残る他の商品はレジを通すため、怪しまれにくいという面もあります。ショッピングカートの持ち手にバッグをぶら下げている人もマークされやすい。商品をかごに入れたのか、バッグに入れたのか、見分けがつきにくいからです」(前出・保安員)

 別のスーパーの店員はこういう。

「かごも持たず、大きなバッグを手にぶら下げて店内をうろつく人は、不自然です。他店での買い物後に立ち寄るケースもあるとは思いますが、やはり警戒してしまう。毎日のように来店される方はともかく、あまり見かけない方だと、どうしても不審な目で見てしまう」

 最近は、エコバッグの利用に不慣れな客とのトラブルも相次いでいるという。

「エコバッグに直接商品を入れてレジに来る人や、広げたバッグをかごに入れて買い物をする人が少なくありません。無用な誤解を招く恐れがあるのでやんわり注意すると、キレられることもあります。ルールやマナーが全国的に周知されない限り、こうしたトラブルはなくならないでしょう」(前出・店員)

 不審の目を向けられないための、エコバッグの“持ち歩き作法”はあるのか。

「バッグを小さくたたみ、ポケットなどにしまっておくのが良いでしょう。会計の際、店員の目前で広げるのがベストです。複数の店で買い物する際は別のバッグを使う。購入済み商品が入っているバッグは、あらかじめ口を結んでから入店するなどのアピールも有効です。リュックのように背負えるタイプのバッグを使うのも良いでしょう」(前出・保安員)

 エコのためとはいえ、何とも住みにくい世の中になってしまった。