プラスチックゴミの削減を目的として、スーパーやコンビニのレジ袋が有料となってから2か月あまり。エコバッグに切り替えて、レジ袋を使わない人もいれば、1枚あたり2〜4円程度のお金を払ってレジ袋を購入するという人もいる。スーパーやコンビニ事情に詳しいフリーライターの小浦大生氏は、こう話す。

「レジ袋を有料化したことで、レジ袋に対する需要が高まっているという現象も起きています。これまで、ドラッグストアやスーパーマーケットでは、30リットルや45リットルといった大きなサイズのゴミ袋は当たり前に販売されていたのですが、レジ袋サイズの小さいものは、どの店でも売っているわけではなかったんです。しかし、最近ではレジ袋に近いサイズの15リットルや20リットルサイズの取っ手付きビニール袋を販売する店舗が増えています。それと同時に、これらのサイズのビニール袋が品薄になっているケースもよく見かけます」

 会計時のレジ袋とは別に、単体のレジ袋を“商品”として販売するスーパーも登場している。小浦氏は、こんなケースを紹介する。

「都内を中心に展開している『スーパーマーケット オオゼキ』では、店のロゴ入りの取っ手付きレジ袋を100枚セットで限定販売している店舗もあります。Lサイズが税別250円(1枚あたり2.5円)、Mサイズが税別200円(1枚あたり2円)という価格。会計時にレジで購入するレジ袋は1枚4円の大サイズと、1枚2円の弁当サイズの2種類なので、100枚セットでの購入のほうがお得感があります」

 実際にオオゼキでこの100枚セットのレジ袋を購入した都内在住会社員Aさん(40代女性)が、その購入理由を明かす。

「レジ袋は家にあるゴミ箱に装着して再利用しています。リビングと2つの子供部屋で合計3枚使っていて、週に2回可燃ごみを出すので、1週間で6枚のレジ袋と使うことになります。買い物に行く頻度は週に3〜4回なので、以前から“部屋のゴミ袋不足”を感じていたんです。だから、レジ袋をまとめて売ってくれるようになったのは、むしろありがたいです。単純に会計時にレジ袋を買うよりも、まとめ買いのほうが安いですし。

 ちなみに、まとめ買いしたレジ袋を持って買い物に行き、そこに商品を入れて持ち帰る、ということは案外ありません。買い物するときにはエコバックを持っていき、レジ袋はゴミ袋専用です」(Aさん)

必ず“一番大きいレジ袋”を買う

 また、会計時に必ずレジ袋を購入するのは、都内に住む自営業Bさん(40代男性)だ。

「レジ袋を毎回買うのは、単純にエコバッグを持ち歩くという習慣がないというのが一番の理由です。かばんを持っているときであれば、そこに商品を入れることもありますが、それは少量のときや濡れていないもの限定。あと、コンビニだと、レジの前でまごついてしまうのも嫌。1回数円で快適に買い物ができるなら、そっちのほうがいいと思っています」

 そんなBさんは、有料化になって以降、レジ袋を無駄にしなくなったという。

「大きめのレジ袋はゴミ袋なんかに活用していたんですが、小さいレジ袋はそのまま捨てることが多かった。でも、有料化されてからは、必ず一番大きいレジ袋を買って、それをゴミ袋にしています。“1回運んで終わり”ということはなくなったので、そういう意味ではレジ袋の節約になっているんじゃないかなと思っています」(Bさん)

コンビニよりスーパーで買い物

 レジ袋に関するやりとりが面倒で、コンビニで買い物をする機会が減ったという人も。神奈川県在住の会社員Cさん(20代女性)は、こう話す。

「今はマスクをしていることもあって、店員さんの『レジ袋どうしますか?』といった言葉が聞き取りづらいことも多い。聞き返すのもなんだかわずらわしくて、あまりコンビニには行かなくなりました。レジの前でいそいそとエコバッグに入れるのも面倒だし……。買うとしても、ペットボトル1本とか、明らかに袋が要らないようなものだけですね。最近の買い物は基本的に荷詰め台があるスーパーになりました」(Cさん)

 レジ袋に関しては、トラブルの原因にもなっている。前出・小浦氏が言う。

「新型コロナウイルスの影響で店員も客もマスクをしているうえ、透明のシートがかかっていることが多く、とにかく会話が聞き取りづらい。

 結果として『レジ袋は要らない』と言ったのに聞こえていなかったり、その逆があったりと、いろいろとトラブルになりやすい状況です。また、様々な決済サービスがあるいま、『クレジットカードで』『楽天ペイで』『QUICPayで』『PayPayで』『Suicaで』などとった説明も必要になり、そこでも色々なすれ違いが起きやすい。レジ業務のオペレーションがあまり上手くいかないことが増えているのは事実です。

 また、エコバッグを裸で持っていると万引の疑いがかけられるということもあり、かばんの中にエコバッグを入れているお客さんも多い。そうなると、かばんからエコバッグを取り出す作業が増えるので、スーパーの荷詰め台が混雑しやすくなる。“密”を避けたい今の事情を考えると、これもまた問題です」

 レジ袋が有料化した世の中に慣れるには、もう少し時間がかかりそうだ。