新型コロナウイルスの影響で、多くに人々の家計が混乱している今。あの有名人にとっても他人事ではない──。今年1月に第1子を出産したお笑いタレントのキンタロー。さんが、ベストセラー家計簿本『家計ノート』を記入し、著者である家計管理の専門家・細野真宏さんにチェックしてもらった。彼女の『家計ノート』に刻まれていた問題点はどこにあったのか?

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細野:キンタロー。さんは、現金派ですか、カード派ですか?

キンタロー。:コロナであまり現金を使いたくなくて、もうほとんどカードを使っています。

細野:やっぱりそうですか。カードは便利ですが、ちゃんと「お金の見える化」をしていない今のキンタロー。さんの場合は、とても危険なんですよ。だって、カードはお金の動きが見えにくいから。

キンタロー。:ああぁ〜……すごい心当たりが。カードの引き落としで「え、嘘でしょ?」と。詐欺に遭ったかと思って。カード会社に電話しちゃったこともありました。

細野:え、それはどのくらいの金額だったんですか?

キンタロー。:1か月で100万円とかいっていたんですよ。私は、せいぜい20万円くらいだと思っていたから、もうビックリして詐欺被害だ!、と。

細野:普通の月に100万円って凄いですね。それで原因は何だったんですか?

キンタロー。原因は、主にタクシー代でしたね。タクシー代で30万円とか使っていたんです。コロナ前の忙しい時期に、もう意識も朦朧としちゃっていたんです。地下鉄でもよかったんですが、激混みが嫌で……。結局、今日はタクシーにしちゃおう、今日もタクシーでいいか。「ダイエットは明日から」みたいな感覚で、毎日「今日もタクシーにしちゃえばいいや」の繰り返しで1か月過ごしていたら、30万円とかいっちゃっていたんです。

細野:わかりやすく性格が出ていますね(笑い)。それからはどうしましたか?

キンタロー。:反省して、ちゃんと電車を使うようになりました。

細野:なるほど。でも、また今、ダイエットのリバウンド状態で、自然に元通りになってしまっていますね。

キンタロー。:そうなんです。コロナが怖いから乗っちゃえとか、どんどんラクな方に(笑い)。だんだん自分の性格が見えてきました。家計管理をして「見える化」をしないと、どんどん無駄使いが増えてしまう体質なんですね。

「キンタロー。家」の謎の「水道代」事件

細野:あと「水道代」ですね。これは、突然3倍くらいにまで跳ね上がって水道局から確認の電話まで来たんですよね。水道管がおかしくなっていることもあり得ますからね。

キンタロー:そうなんです。でも、何か面倒に感じて4か月くらい放置しちゃったんです……。

細野:料金が3倍くらいにもなって連絡が来ても4か月放置って、なかなかのザル家計状態ですよね(笑い)。

キンタロー:そうなんです。電話しなきゃ、とはずっと思っていたんですけど、これも何だか現実感がなくて。

細野:『家計ノート』の毎週の50個のコラムでは、ちゃんと主要な生活費の平均額がわかるようになっているんです。キンタロー。さん一家の場合の1か月の「水道代」は、平均的に4058円が目安になるんですよ。

キンタロー:あ、本当だ。毎週、下にコラムがあったんですね!

細野:これで、「お隣の家計簿」をのぞき見できるんですよ。キンタロー。さんの水道代は一時1万2000円くらいだったのが、今は8000円くらいに落ち着いたようですが、それでも他の家庭の2倍になっていることがわかりますね。

キンタロー:赤ちゃんの沐浴をするために、毎日お湯を張っているのもあるのかな?

細野:そうですね。でも、他の家庭もお風呂は入るので、そこまでは大きな要因ではないのかもしれませんね。

キンタロー:なるほど、確かに他の家もお風呂はたきますね。これから水を使う時は、ちょっと考えながら使ってみます。

節約しているつもりが逆に浪費していた件

細野:これまでのキンタロー。さんの家計管理のザル状態はよくわかりましたが、普段の買い物で節約とか考えたりしていますか?

キンタロー:もうバレてしまっているので正直に言います(笑い)と、広告を見て安い物を探すとかはしていないですね。

細野:ですよね。キャベツが欲しいから値段も見ないで、「はいキャベツ」って感じで。

キンタロー:そうそう。でも会計の時に二度見することがある。なんか、めっちゃ高かった。200円くらいだろうと値段見ないで入れたら700円で。「え、嘘!」って思って。

細野:そういう感じで、毎日毎日、損をし続けるような生活でしたよね。たぶん冷蔵庫の整理もできていなくて、せっかく買った野菜もかなり腐らせたりしていませんか?

キンタロー:野菜は特に腐らせて……。シワシワになって汁が出てきたり。あ、でも、ちゃんと節約してます! 長ネギを買ってちょっと放置しただけで、めっちゃ伸びててラッキーって。貧乏性だから、そのネギを水に入れたら、もっと増えるかもってやってみたりと。

細野:でも、その長ネギと遊んでいる間に冷蔵庫の他の物がどんどん腐っていっているわけですよね(笑い)。

キンタロー:あ、確かに(笑い)。いやぁ、今回は本当に危機感が芽生えました。あぁーーー。もうちょっと早ければ、ちゃんとお金が貯まっていたのに。

細野:でしょ。でも、今ってちょうどお子さんが生まれて、これから大きく家計が変わるタイミングだから、自分と家族のためにも変わる大きなチャンスですよね。

キンタロー:でも、20才からやってれば、もっと貯金があったー。

細野:そんなに欲張らないで、できることからコツコツとやっていきましょうね(笑い)。

【プロフィール】
キンタロー。/1981年10月24日生まれ、愛知県岡崎市出身。競技ダンスで全国4位の成績を収めた後、社交ダンス講師、OLを経て2012年、30才で芸人としてデビュー。前田敦子などのものまねネタで人気を博すほか、現在では「ママタレ」としての発言も注目を集め、ブログも大好評。

細野真宏(ほその・まさひろ)/日常よく目にする経済のニュースをわかりやすく解説した“細野経済シリーズ”が、経済本で日本初のミリオンセラーとなり、ビジネス書のベストセラーランキングで「123週ベスト10入り」を記録した。首相管轄の「社会保障国民会議」などの委員も務め、金融・経済教育の重要性を世に問い続けている。11年連続完売を記録中の『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2021』が発売中。

■撮影/矢口和也

※女性セブン2020年11月5・12日号