実在するパラカヌー選手との交流を通じて作り上げられた感動のヒューマンドラマ『水上のフライト』(11月13日公開)の完成報告イベントが10月21日に開催され、主演の中条あやみ、杉野遥亮、小澤征悦、兼重淳監督が登壇。天然ボケを連発して会場の笑いを誘う杉野に対して、小澤が「計算は天然に勝てない」とうらみ節を見せつつ、中条も「辛い時も杉野くんを見ると楽しい気持ちになる(笑)」と話すなど、終始笑顔で仲の良さを見せた。

本作は、事故で歩けなくなったヒロインがカヌーと出会い夢を実現していくサクセスストーリー。走高跳の有望スポーツ選手として世界を目指していた遥。しかし事故で二度と歩くことができなくなり自暴自棄になるも、周囲に支えられ遥はパラカヌーという新たな夢を見つける。

コロナ禍による公開延期を経て、満を持しての完成報告イベントとなったこの日。主人公の遥役を演じた中条は、「胸を張れる作品になったと思います。たくさんの方に観ていただいて、いろいろと感じ取ってもらえたら」と笑顔で挨拶。兼重監督も「コロナで公開が延期していたので心配していましたが、この日を迎えられてうれしく思います」と喜びを見せた。

劇中で実際にカヌーに挑戦している中条は、「最初お話をいただいた時は、いまの自分にはできる自信がなかったのですが、この作品を演じることで私自身も遥と一緒に成長できたらいいなという想いでやらせていただきました」と述懐。また「遥というとても強い女の子を演じていて、私もこうでありたいなと。人生を前向きにポジティブに生きていたいと思いました」と演じた役柄から影響を受けたことも吐露。

いっぽう遥を裏方で支える颯太役を演じた杉野は、「本作のお話を伺った時はパラカヌーを知り始めた時だったんですけど、そういうパートナーという存在がいるのかと。二人三脚で進んでいく感じとか、まぶしいなと思った」と回顧。また現場での様子を聞かれると、中条が遥のコーチ役を演じた小澤について「現場のムードメーカーで、いつも楽しいお話しをしてくださったり子どもたちにも大人気で。さすが世界の小澤さんの息子さん(笑)」とコメント。続いて小澤は、常に天然ボケを連発する杉野に対して「計算は天然に勝てない。現場で杉野には勝てなかった」とうらみ節。そんな小澤について杉野は「出会った日から仲良くさせてもらって、親友かな?みたいな(笑)」と友達発言をするも、「すごく懐が深くて尊敬しています!」とすかさずカバーし会場を笑わせた。

乗ること自体が難しいと言われているカヌーだが、カヌーのコーチいわく「芸能界で初心者でひっくり返らず、たった1日で乗りこなせるようになったのは武井壮さんと中条さんだけ」と言っていたそうで、杉野も「現場で簡単そうに漕いでいるのでビックリしちゃって」と告白。上達の理由について中条は「もともと体感トレーニングをしていたからかなって」と笑顔を見せるが、監督も「体育大学の学生さんでもひと月はかかると言っていたので、できないだろうという前提でいた」と言い「それを1日で。風が強くても乗りこなせていて、合成ではそういう必死さが出ないですし、すごくうまかった」と驚きと共に絶賛した。

続いてそれぞれの“げんかつぎ”を問われると、中条は「頑張りたい時は朝起きた時に必ずお米を食べるようにしています」と告白。続けて杉野が「前日早く寝る。お湯に入ったり…」と答え、“げんかつぎ”の意味がいまいち分かっていなかった杉野に共演者も爆笑。小澤も「お前の後、話したくないんだよ(笑)」と言いつつ、自身は「赤パンが好きで、このパンツを履いた時はいい演技ができたという赤パンがあるんですけど、今日はそのパンツを履いています。赤パンは20枚以上持っていて10年以上前から赤パン一本!」だと明かした。

険しい困難に立ち向かう主人公の遥。そんな困難の乗り越え方について聞かれた中条は、「私は困難をどう楽しくするかというのを考えます。人生って自分で楽しくするものかなと思っているので、辛いなと思うこともありますけど、それをどうしたら面白おかしくできるかなって思えると前向きに考えられる」と持論を展開。いっぽう小澤は「困難を前にした時に、人は自信がなくなる。なので自分を信じる強い気持ちを持つこと」だと強く説き、続いてうまく答えがまとまらず赤ら顔で動揺している杉野に対して「お前いま、困難じゃなく混乱してるよ(笑)」とつっこみ。中条も「辛い時も杉野くんを見ると、楽しい気持ちになる(笑)」と終始トークで仲の良さを見せていた。

さらに今後の夢について、中条は「このみんなで『水上のフライト2』を撮りたいです!」と宣言。小澤は「トークで杉野に勝つことです(笑)」と話しつつ「ぜひ映画を撮ってみたいです!前からずっと思っていて。これは目標として一歩ずつ着実に」とリアルな目標について言及。最後には、監督が「諦めないヒロインを演じた中条あやみさんは最高です!中条さん史上最高の演技だと思っています」と明言し、中条も「キャスト、スタッフの愛がつまった心温まる映画になっています。劇場でぜひエンドロールまで観てください」と笑顔でアピールした。

取材・文/富塚沙羅