実写版も製作中!『リトル・マーメイド』監督らが明かす、30年愛され続けるアリエルの秘密

実写版も製作中!『リトル・マーメイド』監督らが明かす、30年愛され続けるアリエルの秘密

今年2019年は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの著名な物語を原作にした『リトル・マーメイド』が、アメリカで公開されて30周年(日本公開は1991年)。ウォルト・ディズニーが長年アニメーション化を構想し、ディズニー・スタジオ最後のセル画を使用したアニメーション映画となった本作は、人魚姫アリエルのせつない恋や、アカデミー賞(R)歌曲賞受賞の「アンダー・ザ・シー」と共に、30年の月日を経ても人々の心に残り続けており、現在ディズニーによる実写版の製作が進行中だ。このたび、『リトル・マーメイド』のMovieNEXと4K UHD版が発売されたことにあわせ、監督、脚本のロン・クレメンツとアニメーターのマーク・ヘンが取材に応じた。

ロン・クレメンツはアニメーター出身で、『アラジン』(91)、『モアナと伝説の海』(16)などで監督を務めている。同じくアニメーター出身のジョン・マスカーと共同脚本、監督で『リトル・マーメイド』を作り上げた。この作品が世界中の人々に長い間愛される理由について、「物語と音楽は人気の理由の中でも大きな位置を占めると思う。基本的な入り口としてね。人間の世界に降り立ったマーメイドの物語というアンデルセンの原作のアイデアが、人々になにかを訴えかけたのだろう」と分析する。本作に参加したアニメーターのマーク・ヘンも「『リトル・マーメイド』には普遍的なテーマと、共感しやすい音楽・キャラクターがあるからね」と同意する。昨今、アニメーション作品を実写化する企画が多いが、『リトル・マーメイド』を2019年版にアップデートするというアイデアが出たことはあるのだろうか?

マークは「アップデートする必要はないと思うな。2019年版を作れと言われなくてよかったよ!映画制作の実務という意味では、技術力の向上は無視できない変化だよね。その観点ではアップデートしたいなと思う点もある。でも、時代を経てもなお人々が愛し、キャラクターに共感出来る『リトル・マーメイド』が持つ魅力はそのまま残したいと思っている」と、自らの考えを述べる。

そしてクレメンツ監督はこう付け加えた。「もちろん、『リトル・マーメイド』が公開された時代から比べて世界は劇的に変化している。だけれども、僕らがその時代に感じていたことが作品にも込められているので、時代考証として、オリジナルのまま残していくことが大事だと思っている」

その流れでクレメンツ監督は、ディズニー・アニメーション・スタジオの伝説的なアニメーター“ナイン・オールド・メン”のひとりであるフランク・トーマスの言葉を引用し、“普遍的な物語”について語ってくれた。

「僕のよき指導者であるフランク・トーマスが、“観客はアニメーション映画のうち10分間しか集中して観ることはできない。でも、その10分間に目新しいものがあれば、キャラクターに共感し、物語に入り込むことができる”と言っていた。彼のその言葉をいつも思い出し、物語に入り込む10分間に精魂を込め、観客が映画を観ている1時間半から2時間の間、映画を観ていることを忘れて、魔法の国に瞬間移動できるような時間を過ごしてもらいたいと思っている。多くの映画は、普遍性を求めて物語を作っているよね。でも、ジョン(・マスカー)と僕が『リトル・マーメイド』の脚本を書いた時、僕らは自分たちのために書いた。そして、逆のやり方もできると思う。自分以外のほかの誰かのために、“僕は好きじゃないけど、こういう物語が好きな人もいるよね”という風に物語を書いた時に多くの観客の心を掴むこともある。僕らは、可能な限り力強い物語にしたら、どんな反応を得られるかを見たかった。力強い物語は世界中の観客に訴えかけ、伝わった感覚があった」。

一方、ビジュアル面で観客の心を掴むアニメーターのマークはこう考えているそうだ。「普遍的な物語を作る方程式なんてないよ。でも、僕らもスタジオも、真心を込めて映画を作ったから、心に響く物語となった。観客のみなさんの人生の数時間を預かり一緒に旅に出て、キャラクターに自分を重ね合わせる。僕も『リトル・マーメイド』を作っていてそういう思いを抱いていたし、他の映画を観て同じように感じることもある。アニメーターやキャラクターの声を演じる役者たちにとってもそれはとても大切で、彼らがそう感じてくれれば、映画館を訪れる人たちも同じように感じてくれると思う。ヒーローを応援し、敵にブーイングするようにキャラクターを感じてもらうのがとても重要だよ」。

30年の時を超えていまも愛される『リトル・マーメイド』。当時はDVDすら存在しなかったことを考えると、4Kの高画質で、昨今では珍しくなってしまったセル画によるアニメーションの美しさを堪能できるのは、長年この作品を愛してきたファンにとってこの上ない喜びと言えるだろう。(Movie Walker・取材・文/平井伊都子)


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