新型コロナウイルスの影響により、遠出を控えた巣ごもり生活が続く今年のGW。とはいえ、ステイホームしながらも開放的な気分を味わいたい!そんな時にピッタリな、アジアやヨーロッパの絶景が観られる映画を紹介したい。

■ シルクロードにカシミールの山々…アジアの自然が美しい!

前田敦子が主演を務めた『旅のおわり世界のはじまり』(19)は、ウズベキスタン共和国が舞台のロードムービーだ。バラエティ番組のリポーターとしてウズベキスタンにやってきた葉子(前田)は、巨大な湖に棲むと言われている“幻の怪魚”を探すロケの真っ最中。ジャージに防水ズボンをはいて下半身まで水に浸かりながら、取り繕った笑顔と甲高い声で撮影に励んでいた。

おっとりした気性の現地の住民と、撮れ高が足りないとイラつく撮影スタッフとの間では揉めごとが絶えない。旅行を楽しむ余裕がない葉子だったが、ある出会いにより気持ちが安らぎはじめ、首都タシケントに着くと美しく壮観な建物に心を奪われていく…。

雄大なシルクロードやホコリっぽい街角など現地のリアルな情景が、黒沢清監督によって余すところなく映しだされた本作。前田が異国の地に放り込まれたヒロインの不安や緊張を繊細な演技で見せるほか、クライマックスには標高2443mの山頂でアカペラを披露するなど見せ場に事欠かない。

歌やダンスの陽気なイメージが先行するインド映画のなかでも、親切な男と少女の旅を描いた感動作として注目なのが『バジュランギおじさんと、小さな迷子』(15)。ヒンドゥー教の熱烈な信者であるインド人の青年パワンは、ある日、声が出せない障害を抱える少女シャヒーダーと出会う。彼女は願掛けのため、母親に連れられイスラム寺院を訪れた帰りに一人はぐれてしまったのだ。

お人よしなパワンはシャヒーダーを預かっていたが、ひょんなことから彼女が隣国パキスタンの子どもであり、家が700kmも離れていることが発覚!歴史や宗教、経済的な背景から対立関係にある両国の事情により戸惑うパワンだったが、それでも彼女を母親のもとに送り届けるべく、国境を越えた長い旅に出る…。

オープニングは歌とダンスで沸く一方、後半はパワンとシャヒーダーが旅するインドとパキスタンの山岳地帯など風光明媚な景色が印象的。広大な自然を試行錯誤しながらシャヒーダーの故郷へと向かう2人のドラマに、思わず胸が熱くなる。

■ ファンタジックな世界観とヨーロッパの風景がマッチ!

ヨーロッパが舞台の映画は数多くあるが、各国の美しい街並みはファンタジックな世界観とも相性抜群だ。名作ミュージカル『メリー・ポピンズ』(64)の続編である『メリー・ポピンズ リターンズ』(18)は、ロンドンの街で暮らし銀行に勤めるマイケルと子どもたちの物語。妻を亡くし男手一つで子ども3人を養うマイケルは、忙しい日々に追われ、家の中は荒れ放題。

しかも、融資の返済期限が切れて家を失う寸前!そこへかつて家政婦として現れた魔法使いのメリー・ポピンズが再びやってきて、魔法の力で彼らを救っていく。おとぎ話のような絵の中の世界に入って優雅なひと時を過ごすマイケル一家の冒険に、大人も童心に返ってワクワクしてしまうはず。

本作も配信中のディズニーデラックスでは、ほかにも、“ザ・マペッツ”の仲間たちがマドリード、ダブリン、ロンドンの各都市を舞台に大騒動を巻き起こす、ハッピーな音楽と笑いが満載の『ザ・マペッツ2/ワールド・ツアー』(14)などの旅を描いた作品が楽しめるので、あわせてチェックしてみて。

登坂広臣&中条あやみ主演の『雪の華』(18)は、旅先の北欧フィンランドの景色が印象深い作品だ。幼いころから病気がちだった美雪(中条)は、ある日余命1年の宣告を受けてしまう。そんな時、ひったくりに遭ったところを助けられ、ガラス工芸家志望の悠輔(登坂)と出会う。彼の働く店が経営危機であることを知った美雪は、100万円を支払う代わりに、1か月限定の恋人になってほしいと悠輔に提案をする…。

美雪が「恋人としたいこと」をノートに書き出して一つ一つ叶えていくなかで、最後にやり残した「恋人との旅行」を実現しようとふたりがフィンランドへ向かい、思い出を作る姿には、美しくもせつなさが募る。余命わずかな美雪の運命と、彼女の秘密を知り受け入れようとする悠輔。幻想的な風景をバックに描かれるロマンティックな恋の行方を見届けてほしい。

来年のGWこそは羽を伸ばしに海外旅行へ…いまから映画でシミュレーションをして、未来の旅の計画を立ててみてはいかがだろうか?(Movie Walker・文/トライワークス)