アメリカの作家、アーネスト・クラインのベストセラー小説を巨匠スティーヴン・スピルバーグが映画化した『レディ・プレイヤー1』(18)。本作が大きな話題を呼んだ理由はなんといっても、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ジュラシック・パーク」シリーズ、『AKIRA』(88)に「機動戦士ガンダム」など、映画やアニメに音楽と、様々なポップカルチャーをオマージュしているところ。日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で本日地上波放送される本作の魅力を、劇中に登場するキャラクターやガジェットを振り返りながら迫ってみたい。

西暦2045年。荒廃した街に暮らす人々は、VRゴーグルがあれば誰でも好きな姿になって活動できる仮想世界「オアシス」に現実逃避を求めていた。そんなある日、オアシスの開発者ハリデー(マーク・ライランス)が亡くなり、“オアシスに隠したイースターエッグを手にした者に莫大な遺産(日本円で約56兆円)と運営権を譲る”という遺言が発表される。ハリデーを敬愛する青年ウェイド(タイ・シェリダン)は、オアシスで出会った仲間や謎の美女アルテミス(オリヴィア・クック)と協力し、エッグにたどり着くための“三つの鍵”を求めて試練(ゲーム)に挑戦する。

最初の鍵が隠されたレースゲームでは、ウェイドは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンに、アルテミスは『AKIRA』の金田のバイクに乗っているが、このほかにも『トランザム7000』(77)のポンティアック・ファイヤーバードに『マッドマックス』(79)のV8インターセプター、「マッハGoGoGo」のマッハ号などなど、様々な乗り物が登場する。そんな挑戦者たちに、「ジュラシック・パーク」のティラノサウルス・レックスや、キングコングが襲いかかってくるのだ。

利用者は思いおもいのアバターを使用できるため、オアシスの街では、バットマンやロボコップなどのヒーロー、ハローキティにけろけろけろっぴといったサンリオのキャラクターまで確認することができる。このほか、バッドマンの宿敵である、ハーレイ・クインとデスストロークが一緒に歩いていたり、別のシーンでは、ジョーカーやデッドショットの姿も。このほか、ウェイドとアルテミスがナイトクラブに入り、『サタデー・ナイト・フィーバー』(77)の音楽で踊るシーンも登場する

ステージ自体が映画の世界になっている場所も。2つ目の試練の舞台となるのが、スピルバーグとは親交の深かった故スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』(80)。本作を上映中の“オーバールック”と表示された映画館にパーシヴァルたちが入ると、そこはなぜか『シャイニング』の舞台となるオーバールック・ホテルそっくりの空間に。さらに、双子少女の幽霊に237号室の女幽霊、エレベーターから大量の血が流れ出てくるシーンまで完全再現されている。

極めつけは、大勢のキャラクターが集結する最終決戦。「ゴジラ」シリーズよりメガゴジラに敵のボスが乗り込むと、それに対してウェイドの仲間たちが、『アイアン・ジャイアント』(99)に登場する巨大ロボットやガンダム(RX-78-2)に乗って戦う胸アツシーンも登場。さらに、「トランスフォーマー」シリーズのオプティマス・プライム、「エルム街の悪夢」シリーズのフレディ・クルーガー、「13日の金曜日」シリーズのジェイソン、「チャイルド・プレイ」シリーズのチャッキーといったホラーの人気キャラまで現れるなど、大渋滞状態となっている。

そんな遊び心と仕掛けが満載で、一度観ただけではすべてをチェックできないほど愛あるオマージュにあふれた『レディ・プレイヤー1』。元ネタとなった作品を押さえておけば、本作の楽しみも倍増するはず!

文/トライワークス