アメフト悪質タックル問題 監督会「日大との対戦拒否」で一致

アメフト悪質タックル問題 監督会「日大との対戦拒否」で一致

 日本大学アメリカンフットボール部の選手が起こした悪質な反則行為問題を受け、関東学生連盟所属の1部リーグの日大を除く15チームが、日大の指導体制などに改善がなければ秋のリーグ戦での対戦を拒否する方針で一致しました。

 24日に東京都内で開かれた緊急の会議には、日大から森琢ヘッドコーチが出席し、問題について「けがをさせてしまった関西学院大QBの選手とご家族、関西学院大学の皆さま、申し訳ございませんでした。宮川選手にも非常に申し訳ないと思っています」と謝罪しました。ただ、森ヘッドコーチは、問題のプレーを巡る監督やコーチからの指示については明言を避け、「言った言わないに関しては、解釈(の違い)があるかもしれないが、間違いなくあるのは、ああいうプレーを起こしてしまった選手がいたことに対しての一次的な責任はあると思う。あのようになった以上、結果責任という意味では、指導者側に管理監督責任があった」と述べました。

 一連の問題を受け、監督会は日大の指導体制などについて速やかな改善がなければ、秋のリーグ戦で日大と対戦することを拒否する構えです。関東学連1部リーグ監督会の大山茂議長は「現状のままでは試合できないのは全員の総意」と語りました。

 日大の前監督・コーチの会見を受けて危機感を持った日大選手の親たちも24日夜、緊急会合を開き、現役選手をどう守るかを話し合いました。会合後、日大アメフト部父母会の会長は「関学大アメフト部の被害者の選手、ご家族に心よりおわび申し上げたい」「宮川選手を守ってあげられなかったことを父母会として大変申し訳なく思っている」と謝罪しました。また、一連の問題を巡る日大の対応については「憤りを感じたのは、選手を守ってもらえないところ。彼が戻ってこられる環境をつくってあげたい」と語りました。会長によりますと、選手らは今後、声明を出す方針です。

 そして25日、日大の大塚吉兵衛学長が会見し、一連の問題について謝罪しました。会見で大塚学長は「謝っても謝り切れないような事態を招いてしまったことを本当におわびしたい。(宮川選手を)大学として追い込んでしまったのではないかと、責任を非常に痛感している」と謝罪の言葉を述べました。大塚学長はさらに今回の問題を受けて「学生への批判や学業の妨げにならないようお願いしたい」と配慮を求めました。

 日大は問題のプレーに至った経緯などについての再回答書を24日に関学大に提出していて、関学大は26日に会見を開いて態度を明らかにする方針です。

<日大・内田前監督 試合直後の音声>

 問題が起きた試合で、反則となる危険なタックルの指示があったのか、なかったのか、今もはっきりしたことは分かっていません。そうした中、6日の試合直後に、日大の内田監督(当時)が報道陣の取材に答えている音声を入手しました。

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【試合直後の音声】

「下から少しずつ少しずつ強くする。だから相当厳しいこともやるし、やっぱり相当プレッシャーかけているから。宮川でも全部、全員。言い方悪いんだけど、初めてやろうとなったらさ、本当に。みんな分かんないと思うけど、ここにいかないと駄目なんですよ、スポーツって」

「そういうふうに僕が持っていっているから、その時は全員、そういう方向に。それが反則であるなら僕の責任だし」

「これは悪いんだけれども僕のやり方。僕がこんなこと言っちゃ悪いんだけど、宮川はよくやったと思いますよ」

「いいっすよ、内田がやれと言ったと書いても。だから、そろそろ良くなるんじゃないですか、宮川。教育的には良くないかもしれないけど」

「今は待ちの姿勢になっちゃうから、それをどこかで変えてあげないと」

(音声:関係者提供/共同通信)
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 音声からは、内田前監督が選手たちに対して厳しいプレッシャーをかけているという話がありました。そして、宮川選手が反則をしたプレーについても言及していることが分かります。「宮川はよくやったと思いますよ」という発言が、試合中に宮川選手がした3回の反則のうち、どれを指しているのかは分かりませんが、この発言を踏まえた上で、23日に内田前監督が会見で語った一部を改めて確認してみます。

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【23日の会見】

内田前監督「はっきり、あの日で認識できたのが最後の小競り合いしか。正直言って、他のプレーは後でビデオで確認したというのが正直なところ」

記者「(タックルの)プレーに関して、監督自身が動画などで確認したのはいつ?」

内田前監督「実は9日ぐらいだったと思います。その前に、ネットか何かで流れたのは見ました」

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 試合があった6日に確認した「小競り合いのプレー」とは、宮川選手が退場となった3回目の反則を指しています。問題となった1回目のタックルをした反則プレーは、試合から3日後の「9日ぐらいに確認した」と内田前監督は会見で話しています。ただ「試合直後の音声」を聞いた限りでは、現場で1回目の反則を確認・認識していた可能性もあります。

<関学大アメフト部OB・キャスター有馬隼人の視点>

 私がこの「試合直後の音声」で特に気になった部分は、内田前監督がまるで反則を容認しているかのような「それが反則であるなら僕の責任」」「これは悪いんだけれども僕のやり方。僕がこんなこと言っちゃ悪いんだけど、宮川はよくやったと思いますよ」という発言です。

 会見場で内田前監督は「原則、ルールを守ってプレーするという指導をしている」と語っていました。そうであるならば、内田前監督はこの反則を容認するような発言に至らなかったはずで、試合後に「選手が思い切ってやるのはいいが、反則までしてはいけない」と発言していたはずだ、と私は思うのですが。

■有馬隼人キャスター
関西学院大学アメフト部出身。中心選手として学生日本一を経験。2017年10月からTOKYO MX NEWS(平日午後6時〜)のメインキャスター。

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