相次ぐ虐待、再発防ぐには… 専門家に聞く

相次ぐ虐待、再発防ぐには… 専門家に聞く

 相次ぐ児童虐待の問題について、東京都の児童相談所で福祉司として勤務経験もある江戸川大学・こどもコミュニケーション学科の金井雅子特任教授は「児童虐待の対策で重要なこと」として「児童相談所の職員の業務の質を上げること」が課題と指摘しています。

 具体的に、東京・目黒区で虐待されて死亡した船戸結愛ちゃんの事件では、2月に目黒区を担当する品川児童相談所の職員が結愛ちゃんの自宅を訪れたものの、母親から「前に児童相談所によって、家庭がめちゃくちゃになったので、子どもに会わせたくない」として、面会を拒否されました。この時、児童相談所は「長く関わる家庭なので、関係をつくっていかなくてはいけない」と判断していました。この判断について、金井さんは「『このケースはリスクが高い』という、臨床的な判断ができる福祉司を増やしていかなければならない。そういう意味での『質』の向上が重要」とした上で「虐待のケースでは『現認』することが原則。つまり、子どもに会うということが鉄則」と指摘します。その上で、金井さんは「(現認しなくてはならないことは)児童相談所も十分に分かっていることで、研修でもしているはずにもかかわらず、今回は現認されていない。そこを、やはり現認していこうという考えを児童相談所の側で持たなければいけなかったと思う」と指摘しています。

 金井さんによりますと「面会拒否」について、2つの解釈ができるといいます。1つは「子どもとの関係が良好なので、児童相談所に間に入らないでほしい」という解釈、もう1つは「子どもへの虐待が続いていて、それを隠すため」という解釈です。残念ながら、結愛ちゃんのケースは後者の「虐待が続いていて、隠すため」でした。まさに、現場の職員には「正しく的確な判断ができる、質の向上が求められる」ということです。

 6月7日の東京都議会では、指導相談所と警察の情報共有の範囲を広げる「連携の強化」についても話し合われました。この連携強化について、金井さんは「虐待情報の共有が増えて、より多くの案件が把握できるようになる」とする一方で、「職員が1つの案件に関わる、向き合う時間が減ってしまう」という課題があると指摘しています。このようなことからも、職員を増やすと同時に「質の向上が重要」としています。

■児童相談所全国共通ダイヤル 電話番号「189」


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