間もなくやってくる本格的な夏に備え、炎天下での作業が続く建設現場では熱中症対策を呼びかけるパトロールが行われました。また、世界初の技術を使った冷感ウエアも発表されました。

「蒸し暑い。うちの中はエアコンをずっと入れっ放し。24時間」(60代女性)「去年、熱中症で倒れた。自分が思っているより小まめに水分を取らないと、気付いた時には倒れてしまう」(20代男性)「暑過ぎて、冷たいボディークリームを今から準備している」(20代女性)

街から上がる、厳しい暑さへの警戒の声。都心では5月21日、最高気温28.9℃を記録し、今年一番の暑さとなりました。中央区月島の建設現場では、東京労働局による熱中症対策の視察が行われました。

東京労働局・岡田直樹労働基準部部長・激励:「万が一体調が優れない場合は、責任者に直ちに教えてほしい。これに関しては全く遠慮は不要」

東京労働局は屋外の作業が多い建設現場について、ファン付きの作業服の着用を推奨するほか、ミストや休憩スペースの設置を促し、熱中症を予防していきたいとしています。

世界初の技術だという熱中症予防も登場です。

リベルタ・佐藤透代表取締役:「世界の暑さ対策における機能性衣料に大きな変化をもたらすと思っている」

民間企業3社が共同で開発した「冷感効果持続ウエア」の特徴は、吸熱と放熱ができるという繊維を使用した生地と、キシリトールを配合した特殊プリント技術です。皮膚から発生した汗=水分を吸収することで、生地の温度が下がり、冷感性を与えて、持続する効果があるということです。

記者:「こちらが今回の新技術を活用したウエアです。通常のワイシャツ生地と比べてどのように冷たさを感じるのか比べてみたいと思います。汗をかいた状態を再現するべく、霧吹きをかけてみます。ワイシャツにも霧吹きをかけます」

しばらく時間を置いてみると…

記者:「ワイシャツ生地は非常に濡れた状態ですが、こちらの生地は水分を吸着したのかさらっとした着心地となっています。まるで湿布を付けているかのようなひんやりとした感覚です」

この冷感ウエアによって衣服内の温度を2℃下げることができるということです。

リベルタ・佐藤氏:「屋内外問わず、灼熱の環境で活動するワーカーの作業服やユニホーム、スポーツをする人。国内にとどまらず、海外にも積極的に展開していく」

今年も間もなく本格化する夏の暑さ──。小まめな水分補給や休憩、そして新たな技術を活用するなどして、この夏も熱中症に注意が必要です。

熱中症は予防が肝心です。「意識的に水分を取る」「屋外では小まめな休憩を取る」「室内でも我慢せず冷房をつける」といった対策をしましょう。そして、体調をしっかり整えて暑さに負けない体をつくることも大切です。