スシローグループの新業態はすでに存在!? 水留社長が語る新たな展開

スシローグループの新業態はすでに存在!? 水留社長が語る新たな展開

●一年ほど沈黙を続けるスシロー子会社
回転寿司チェーンのスシローを展開するあきんどスシロー。その兄弟会社に、新業態を手がけるスシロークリエイティブダイニングがある。かつて店舗を運営していたものの閉店。しかし、会社は存続している。沈黙を続ける同社だが、今は何をやっているのか。スシローグローバルホールディングスの水留浩一社長に現状を聞いた。

○謎の企業スシロークリエイティブダイニング

スシローグローバルホールディングスの子会社となるスシロークリエイティブダイニング。2015年10月に設立された比較的、新しい会社だ。同社は新業態の「ツマミグイ」「七海の幸」の開発を手がけた企業である。

前回、スシローが2016年9月に都心型店舗を初出店した理由について述べた。しかし、グループとしてみた場合、都心への進出は「ツマミグイ」「七海の幸」のほうが先だった。

ツマミグイは2015年1月、七海の幸は2015年11月に1号店がオープン、いずれも都心部となる東京・中目黒に出店した。目指していたのは、スシローとは違う客層だ。スシローのひとり当たり売上は千数百円なのに対して、たとえば、つまみぐいは4,000-5,000円ほど。メニューやサービスも価格にあったものとし。テーブルでワインを空けるなどのサービスも行っていたという。

しかし、スシローの都心型店舗、池袋店がオープン間近というタイミングで、すべて閉店してしまったのだ。その理由について、株式売出届出目論見書には、グループの収益目標に合わなかったためと記されているが、水留社長に聞くともう少し詳しい事情が聞けた。

「一店舗ベースの収益を黒字化することも可能だった。けれども、我々が取り組むべきは5店舗規模の事業ではなく、100店舗規模の事業を作っていくということ。そう考えると、収益性を含めて厳しかった」(水留社長)

そもそも、これらの新業態は、水留社長が同社代表に就任した段階で、すでに動いていたプロジェクト。水留社長はビジネス開始後の収益性を見た上でストップをかけざるを得なかった立場のようだが、運営店舗がなくなれば、会社組織をなくすという選択肢もあったはずだ。しかし、そうはならなかった。一年近くも沈黙を続けたまま、会社組織としては存続している。しかも、水留社長は同社の代表も兼務しているのだ。

●スシローグループのビジネスの考え方
○新業態はすでに存在?!

動きがないのは不思議だが、何もしてないわけではないようだ。水留社長に現状を聞くと「内緒。でも動いている。ある意味反省も含めて、我々らしさがありつつも、スシローとは違う楽しさのあるものを考えている」と話す。

これだけでは、どんな業態の店舗かわからない。そこで"我々らしさ"がどこにあるのかを聞くと「『うまいすしを、腹一杯。』というのが我々らしさの根源。うまいながらもお手軽に、お財布を気にしないで楽しめるところを大切にしてきた。距離感があるのではなく、リーズナブルに楽しめる、そういう業態を考えている」という。

それは寿司なのかと聞くと、断言はしないながらも「『うまいすしを、腹一杯』だから……」と話す。公表時期を突っ込むと「今回、発表するのはやめようと思っている。もしかしたら今現在、すでに店舗があるかもしれないし、ないかもしれない。実はあの店はスシローだったんだな、と後になって分かるような……」という。

○社長発言から断言できること

わかったような、わからないような回答だが、いくつか見えてくる要素はある。まず、スシローと同様の価格帯であること、そして、スシローとは異なる寿司屋(断定はできない)であることだ。

そしてもうひとつ、スシロークリエイティブダイニングが考える業態は、100店舗規模に成長できるようなビジネスであることだ。

ツマミグイ、七海の幸での経験を踏まえれば、小規模での展開を考えることはこの先もないだろう。多店舗展開できるか否か、まずはこれがスシローグループが新業態を考えていく上でのベースになると言えそうだ。

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