シュナイダーエレクトリックは1月15日、都内で記者会見を開き、エッジ環境のIT課題を解決するソリューション「EcoStruxure マイクロデータセンター」の提供を同24日から開始すると発表した。

新ソリューションは、新製品のエッジ環境向けラック「NetShelter WX 6U Low-Profile Wall Mount Enclosure」にUPS(無停電電源装置)や配電、物理セキュリティ、監視ソフトなどを組み合わせることにより、エッジ環境でもデータセンターのような可用性を確保し、運用することを可能としている。

シュナイダーエレクトリック セキュアパワー事業 バイスプレジデントの多田直哉氏は「IoTの拡大により、従来のコンピュータ、サーバなどの情報機器に加え、工場設備、機器、ヘルスケア機器、計測器、各種センサなど、さまざまなモノへの接続が拡大している。これにより、ビジネスに必要不可欠な処理がクラウドとエッジに分散していることから、システムの可用性や耐障害性を担保する運用管理が必須だ」と指摘。

また、シュナイダーエレクトリック セキュアパワー事業 事業開発本部の今野良昭氏は新ソリューションのコンセプトについて「エッジで発生したデータを収集し、クラウドと接続しながらマイクロデータセンターで処理を行い、集約・分析・監視する」と説明する。

ユーザーは「事業継続性の担保」「限られたリソースで多数の拠点の管理」「設置場所が限られる」「ITインフラの標準化や統合ができていない」といった課題が存在し、これらを解決するために同社ではラック、UPS、配電、物理セキュリティ、監視・管理、サービスを組み合わせた新ソリューションを提供する。

NetShelter WX 6U Low-Profile Wall Mount Enclosureは、幅353㎜×奥行き968mmの6Uサイズ、フルサイズのラックサーバが搭載でき、耐荷重は113kg、ダストフィルターおよび背面ファンを標準装備し、ドアパネルはすべて施錠が可能とし、設置方法は壁面、床面(キャスター)に対応。

新ソリューションの構成例としては、UPSがラック搭載も可能なリチウムイオンUPS「Smart-UPS Lithium-ion」、配電がリモートで電流監視やアウトレットごとのオン・オフが可能なラック用高性能電源タップ(PDU)「AP7900B」、物理セキュリティが不審者の侵入などの通知や温湿度などの環境を監視する「NetBotzシリーズ」、監視がクラウドベースでITインフラ設備を監視・管理する「EcoStruxure IT Expert」、2020年上半期に提供予定の「EcoStruxure IT Advisor」、サービスが24時間365日遠隔監視し、保守契約に基づいた修理対応を行う「EcoStruxure Asset Advisor」となる。

ターゲットはリテールや医療、教育の3分野となり、リテールは多店舗展開している小売、無人店舗・レジの導入を進める店舗、医療は情報共有ネットワークを導入しようとする医療機関や介護施設、教育ではキャンパスに教室や図書館などが点在する大学、デジタル化を進める小・中・高を想定している。

導入支援については、同社およびITベンダー製品の設計を支援する構成支援ツール「Local Edge Configurator」や多様な構成例により設計支援した上で、パートナーと連携して事前検証・設定済みパッケージの設置導入し、EcoStruxure IT Expertなどで運用・監視・維持を行い、改善していくサイクルを実現するという。

提供形態はパートナー経由に加え、MSP(マネージドサービスプロバイダー)と協業し、エッジシステムの運用管理を含めたパッケージソリューションを提供していく考えだ。多田氏は「新ソリューションにより、エッジ関連事業で30%増の売り上げを見込んでいる」と期待を口にしていた。