東急はこのほど、JR東日本ならびにジェイアール東日本企画と共同で実施した観光型MaaS「Izuko」実証実験の結果を発表した。

実証実験は2019年4〜6月の「フェーズ1」、2019年12月から2020年3月10日までの「フェーズ2」の2期にわたり、伊豆半島エリアで実施された。観光客が鉄道・バス・AIオンデマンド乗合交通・レンタサイクルといった交通手段をスマートフォンで検索・予約・決済し、目的地までシームレスに移動できる2次交通統合型サービスとして展開した。

「フェーズ1」で明らかになったさまざまな課題を踏まえ、「フェーズ2」ではアプリからウェブサービスに変更。操作性の向上やサービスエリア拡大、メニュー拡充などに取り組んだ。

その結果、「フェーズ2」では「フェーズ1」の約5倍にあたる5,121枚のデジタルチケットを販売。今回からサービスエリアに加わったJR伊東線を含むデジタルフリーパス各種がとくに人気を集めたという。利用できる観光施設数の増加により、複数枚購入するユーザーも増え、デジタルパスの販売数は「フェーズ1」と比べて約1,000枚増加した。

下田市内のAIオンデマンド乗合交通は「フェーズ2」から有料(1日乗り放題400円)としたが、利用客数・1人あたりの乗車回数ともに伸びた。エリア内の観光施設のデジタルパスの販売数も倍増。運行エリアを拡大し、観光施設・宿泊施設などを乗降場所に加えたことで、下田地区を訪れる観光客の周遊促進に大きく寄与したことがわかった。画面デザインと操作性の改善により、操作方法に関するコールセンターへの入電数は「フェーズ1」の7分の1以下に激減した。

一方で、商品の事前購入対応や決済方法の多様化、ログイン画面など操作性向上、観光客ニーズを踏まえた商品設計の必要性や、周遊範囲が東伊豆に偏っていることなどから、「解決すべき課題も多く残る」と分析。2度の実証実験を通じて明らかになった課題の解決とサービスの実装に向け、最終的な実証実験を今年秋以降に実施する予定だという。