Huaweiは日本時間の3月26日、グローバル発表会をオンラインで配信し、新型スマートフォン「HUAWEI P40」シリーズを発表しました。カメラ機能をさらに強化し、最上位モデルの「HUAWEI P40 Pro+」は、「モンスターカメラ」だとアピールしています。P40、P40 Pro、P40 Pro+の3モデルがあり、グローバルでの発売は4月7日から、価格は799ユーロからです。発表時点で、日本での発売は未定とされています。

○コンパクトなハイエンドスマートフォン

P40シリーズは、Huaweiが手がけるスマートフォンのフラッグシップモデル。Mateシリーズと双璧をなすシリーズですが、最初にライカカメラを搭載したシリーズとして、特にカメラ機能を強化しているモデルと位置づけられます。P40シリーズの最上位「P40 Pro+」は5つのカメラを搭載する「ペンタカメラ」として、カメラ機能のさらなる進化を図りました。

3モデル(P40、P40 Pro、P40 Pro+)とも、SoCはHuaweiのKirin 990 5G、OSはAndroid 10をベースにしたEMUI10.1です。米政府の規制によってGoogleサービス(GMS:Google Mobile Service)を搭載しないため、Google Playでのアプリインストールができないといった状況は従来通りです。本体サイズと重さは、P40が高148.9×幅71.06×厚さ8.50mm・約175g、P40 Proが高158.2×幅72.6×厚さ8.95mm・約209g、P40 Pro+が高158.2×幅72.6×厚さ9.0mm・約226gとなっています。

有機ELディスプレイ(OLED)は、P40が6.1インチ2,340×1,080ドット(FHD+)、P40 ProとP40 Pro+が6.58インチ2,640×1,200ドット。DCI-P3の色域をカバーし、HDR表示に対応します。クアッドカーブオーバーフローディスプレイと称し、左右の側面だけでなく上下の側面もカーブした表面デザインとなっています。

ベゼルはP40が左右3mm・上部3.8mm、P40 Pro・Pro+はそれぞれ左右1.71mm・上部2.65mmと極細です。同じ画面サイズの他社スマートフォンと比べても細く、さらにより小さなディスプレイの他社スマートフォンよりも大画面で細いという、コンパクト&大画面を実現しています。

それでありながら、バッテリーはP40で3,800mAh、P40 Pro・Pro+で4,200mAhと大容量。有線では40Wという高速充電です。最上位のP40 Pro+は、ワイヤレス充電も40Wという超高速充電をサポートしており、短時間で充電できるとしています。

2つのSIMスロットに加えてeSIMをサポートし、5G通信も利用できます。Huawei(グローバルサイト)の製品情報を見ると、P40とP40 ProにはシングルSIMモデルがあるようです。シングルSIMモデルは「Nano SIM + eSIM」、デュアルSIMモデルは「Nano SIM × 2スロット」となっています。

■5Gと4Gの対応バンド

P40 Pro+(SIMスロット1)
5G NR: n1 / n3 / n28 (TX: 703-733 MHz, RX: 758-788 MHz) / n38 / n41 / n77 / n78 / n79
4G FDD LTE: Bands 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 12 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28
4G TDD LTE: Bands 34 / 38 / 39 / 40 / 41

P40 Pro(ELS-NX9)(SIMスロット1)
5G NR: n1 / n3 / n5 / n28 (TX: 703-733 MHz, RX: 758-788 MHz) / n38 / n41 / n66 / n77 / n78 / n79
4G FDD LTE: Bands 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 12 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28 / 66
4G TDD LTE: Bands 34 / 38 / 39 / 40 / 41

P40 Pro(ELS-N04)(SIMスロット1)
5G NR: n1 / n3 / n5 / n28 (TX: 703-733 MHz, RX: 758-788 MHz) / n38 / n41 / n66 / n77 / n78 / n79
4G FDD LTE: Bands 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 12 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28 / 66
4G TDD LTE: Bands 34 / 38 / 39 / 40 / 41

P40(SIMスロット1)
5G NR: n1 / n3 / n28 (TX: 703 - 733 MHz, RX: 758 - 788 MHz) / n38 / n41 (2515 M - 2690 MHz) / n77 / n78 / n79
4G FDD LTE: Bands 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 12 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28 / 32
4G TDD LTE: Bands 34 / 38 / 39 / 40 / 41

P40はメモリ8GB、ストレージ128GBを搭載。P40 Proはメモリ8GB、ストレージは128/256/512GBが用意されます。P40 Pro+は、メモリ8GB、ストレージは256/512GBです。Wi-Fi 6+にも対応し、防塵・防水性能はP40がIP53、P40 Pro・Pro+はIP68となります。

発売はP40とP40 Proが4月7日から、P40 Pro+は6月から。価格はそれぞれP40が799ユーロ、P40 Proが999ユーロ、P40 Pro+が1,399ユーロとなっています。

○大型センサーに光学10倍レンズを搭載

最大の特徴ともいえるのがカメラ機能です。P40はトリプルカメラ、P40 Proはクアッドカメラ、そしてP40 Pro+はペンタカメラとなっています。いずれも従来通り、独ライカカメラとの協業によるライカカメラを搭載。「ウルトラビジョンライカカメラ」と銘打たれています。

P40のカメラは、メインが有効5,000万画素のRYYBセンサーを搭載。レンズの焦点距離は35mm判換算23mm、F値はF1.9。望遠カメラは有効800万画素センサーに80mm・F2.4レンズ、超広角カメラは有効1,600万画素センサーに17mm・F2.2レンズを搭載します。

P40 Proのメインカメラは、有効5,000万画素RYYBセンサーに光学式手ブレ補正(OIS)付きの23mm・F1.9レンズ。望遠カメラは有効1,200万画素RYYBセンサーにペリスコープ型125mm・F3.4・OIS付きレンズ。超広角カメラは有効4,000万画素センサーに18mm・F1.8レンズ。4つ目として、深度測位用のToFカメラを搭載します。

P40 Pro+は、有効5,000万画素RYYBセンサーに23mm・F1.9・OIS付きレンズ。望遠カメラは有効800万画素センサーに、光学10倍となるペリスコープ型240mm・F4.4・OIS付きレンズ。また、光学3倍の有効800万画素・80mm・F2.4のOIS付きレンズも備えます。超広角カメラは有効4,000万画素センサーに18mm・F1.8レンズ。加えてToFカメラという5カメラです。

各モデルでメインとなる有効5,000万画素RYYBセンサーは、通常のRGGBセンサーに対してY(黄色)を使ったセンサーで、40%以上の集光効率とされています。センサーサイズは実に1/1.28インチ。前モデル「P30 Pro」の1/1.7インチセンサーももコンパクトデジカメ級のサイズでしたが、さらに大型化。1/2.55インチセンサーのiPhone 11 Pro Maxと比較して、200%以上の集光効率だとしています。同じく大型センサーを採用したGalaxy S20 Ultraが1/1.33インチでしたので、それよりもわずかに大きくなっています。

さらに、4つのピクセルを1つのピクセルと見なしてピクセルサイズを拡大させ、1,250万画素で2.44μmという大型ピクセルサイズで撮影することも可能。これによって、暗所撮影時の低ノイズ化などを実現しています。最大の感度は、P40 Pro・Pro+でISO 409,600、P40でISO 204,800という超高感度です。

8つの画素を組み合わせるオクタPD(位相差)AF、8チャンネルのカラーチャンネルによるAIオートホワイトバランスのアルゴリズムによって、高精度なAF/AWBも実現。2つのカメラで露出を変えた画像を同時に連写して、画像を解析して合成する「XD Fusion Image Engine」によって、より高い解像感の画像を得られるとしています。

特に、光学3倍・光学10倍のレンズを持つP40 Pro+は、ハイブリッドズームで20倍、デジタルズームとの組み合わせで100倍までのズームが可能。他社よりも高精細なズーム写真を撮影できるとしています。

○AIによる撮影機能も進化

AIを生かした撮影機能としては、「Golden Snap」機能が目立ちます。連写した画像からAIがシーンを解析して、90以上の表情、30以上の姿勢を検知して、ベストショットを抽出してくれるそうです。さらに、連写合成によって主被写体以外の通行人などを消したり、光の反射を消したりといった機能も備えています。

インカメラは有効3,200万画素と、こちらもインカメラとしてはかなり高画素。P40のインカメラレンズはF2.0で、P40 Pro・Pro+はAFもサポートしたF2.2のレンズです。IRカメラも備え、暗所での顔認証にも対応。ジェスチャーコントロールも可能となっています。

また、超広角カメラに1/1.54インチ有効4,000万画素センサーを採用したP40 Pro・Pro+は、「スーパーセンシングシネカメラ」として動画性能を強化。16個のピクセルを1画素と見なす16in1ピクセルフュージョン機能によって、4.48μmという巨大なピクセルサイズとなり、より多くの光を取り込めるようになっています。ISO 51200という超高感度の動画撮影が可能になっています。

機能面では、4K/60fpsの動画、4K HDR+に対応したタイムラプス、10倍ズームを生かしたテレフォト動画、リアルタイムボケ撮影などにも対応。カメラ部と本体の上下に配置したマイクを使って、ズームと音声を合わせる指向性マイクにも対応しています。

XD Fusion Image EngineやGolden Snapといった興味深い機能もありますが、光学10倍・240mmというレンズスペックは、コンパクトデジカメでも多くはありません。大型センサーも合わせて、利便性の高いカメラに仕上がっていそうという印象を受けました。今後、P40シリーズの日本での登場を期待したいところです。