広報しんじゅく(東京都新宿区)

令和2年10月25日号(第2335号)

令和2年第3回区議会定例会で、元年度の決算が認定されました。一般会計を中心に概要をお知らせします。

■財政収支
◆一般会計・特別会計の財政収支
元年度は、歳出面で義務的経費・投資的経費・その他経費いずれも増となったものの、歳入面で納税義務者数の増などにより、特別区民税が増となったことなどから、歳入総額から歳出総額と翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた「実質収支」は黒字(プラス)となりました。また、単年度収支に基金(区の貯金)の積立金を加え、取り崩し額を除いた「実質単年度収支」は黒字となりました。
一方、特別区税などの経常的な収入が、人件費や施設の維持などの経常的支出にどれだけ充てられたかを示す「経常収支比率」は、前年度と比べて0.7ポイント悪化して81.5%となり(一般的な適正水準は70%~80%)、区の財政構造はさらに硬直化の度合いを高めています。

▽一般会計の財政収支(△は減)
※1 明許繰越分(事業が終了せず翌年度に繰り越す事業費)
※2 実質収支から前年度の実質収支を差し引いた額


▽一般会計の性質別経費

※端数処理の関係で、合計数値や構成比が合わないことがあります。

▽特別会計の財政収支(△は減)


◆基金・区債の現在高
元年度末の基金現在高(区の貯金)は、前年度末と比較して44億円増加し、576億円となりました。一方、区債現在高(区の借金)は、償還が進んだことで、13億円減少し、186億円となりました。
新型コロナ感染拡大の影響により、区財政を取り巻く環境は先行き不透明な状況にあり、将来にわたり安定した財政基盤を確保するには、より一層効果的・効率的な財政運営が必要です。


■健全化判断比率
自治体の財政状況を早期に把握し、破綻を防ぐことを目的に制定された「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」では、自治体財政の健全度を測る4つの指標(実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率)を定めています。
元年度決算では、4指標全てで国の定める基準(早期健全化基準)を下回り、区の財政が健全であることを示しています。

▽健全化判断比率
(単位:%)

※元年度決算は、全ての会計で実質収支が黒字となったため、実質赤字比率・連結実質赤字比率は算出されませんでした。また、将来負担比率は、将来負担額より地方債償還等に充用できる財源が大きかったため、算出されませんでした。

■基本政策の実現に向けた主な取り組み
元年度は、総合計画の着実な推進に向けて、重点的に取り組む「5つの基本政策」に基づき策定した第一次実行計画(計画期間/平成30年度~令和2年度)の2年目であり、「区政課題への柔軟な対応を図りつつ、限られた財源の効果的配分により、持続可能な行財政運営の確立を目指す予算」と位置付け、区政が直面する課題に積極的に取り組みました。元年度の主な取り組みは次のとおりです。

◇基本政策I 暮らしやすさ1番の新宿
◎気軽に健康づくりに取り組める環境整備/2,471万2千円
◎認知症高齢者への支援体制の充実/5,255万円
◎障害を理由とする差別の解消の推進/3,041万1千円
◎着実な保育所待機児童対策等の推進/7億1,826万2千円
◎放課後の居場所の充実/17億231万4千円
◎妊娠期からの子育て支援/4,789万8千円
◎一人ひとりの子どもが豊かに学べる教育の推進/2億2,637万5千円
◎町会・自治会活性化への支援/398万8千円

◇基本政策II 新宿の高度防災都市化と安全安心の強化
◎建築物等の耐震性強化/3億6,584万9千円
◎道路の無電柱化整備/3億2,719万6千円
◎客引き行為防止等の防犯活動強化/5,670万5千円

◇基本政策III 賑わい都市・新宿の創造
◎ユニバーサルデザインまちづくりの推進/852万8千円
◎人にやさしい道路の整備/3億2,060万円
◎新宿中央公園の魅力向上/1億6,002万5千円
◎ごみ発生抑制を基本とするごみの減量とリサイクルの推進/13億4,613万6千円
◎商店街の魅力づくりの推進/1,743万2千円
◎東京2020オリンピック・パラリンピック開催に向けた気運醸成(普及啓発)/1億7,249万4千円

◇基本政策IV 健全な区財政の確立
◎行政評価制度の推進/409万3千円

◇基本政策V 好感度1番の区役所
◎区民の視点に立ち自治の実現に努める職員の育成/1,275万3千円