広報あぶ(山口県阿武郡阿武町)

令和2年10月号

▽市原旭(いちはらあきら)議員
Q.コロナ禍における今後のまちづくりについて
A.コロナを追い風に田園回帰の流れが一層、本格化すると想定し、ネット高速化など、人の流れを受け入れる準備を行う

問:光通信整備の進捗は。
町長:1ギガサービスが展開されることになる。令和3年度のできるだけ早い時期に整備する。

問:企業誘致や新たなしごと創出の受け皿となる町有施設「Lベース」(旧・(株)ナベル工場)改修の進捗は。
町長:コロナ禍で進展する企業の在宅勤務や、地方への転出の動きを捉えるため、光通信整備を活用し、企業誘致やしごと創出を図る。

問:人口定住対策に関し、単身者にフィットした住宅の確保は。
町長:既存住宅の大部分が広すぎて、現代人には使い勝手が悪いのも事実。住宅の単身者対応を検討する必要もある。

問:移住者をターゲットに、利用目的や期間、家族構成を考慮した新築住宅の計画は。
町長:阿武町の物件見学の際には、町内の農漁家民宿の利用を勧めている。地元の様子が聞け、移住定住の参考になり、大変良いと評判である。また、奈古浦にはゲストハウス2軒が誕生し、若い方の利用が増えている。
阿武町暮らし支援センターや集落支援員の活動をはじめ、「お試し住宅」の設置などの取り組みが、移住定住への相乗効果を生むと考えている。

問:家庭菜園付き住宅の貸し出し、農機具などのレンタル環境の整備は。
町長:空き家、耕作者不在、農地荒廃といった課題がある一方で、U・Iターン者からは自家野菜への強いニーズがある。農地法との調整もあるが、制度づくりを検討したい。
しかし、農機具などは、まずは利用者に用意していただきたい。

問:U・Iターン者の町内事業所への就職を促進するための環境整備や、設備投資などへの補助は。
町長:補助制度の創設、住宅整備費・家賃の補助など、前向きに検討する。

・お試し住宅(新田)は移住希望者が空き家探しの滞在拠点として活用

Q.自伐型林業について
A.大半が兼業。町は担い手として地域おこし協力隊(林業支援員)を採用している

問:「森里海新たなしごと創出プロジェクト」では「自伐型林業」の推進に取り組んでいる。「地域おこし協力隊」の募集、研修会、講習会の開催などが実施されたが、その成果・反省点は。また、第一次産業の中でも、林業は担い手が少なく、指導者も少ない。課題解決のため、森林を集約して「林業法人」を設け、新規参入を容易にするような仕組みを考えられないか。

町長:町内で林業に従事している方・興味のある方に「自伐型林業」を理解していただくため、2度の講演会を実施し、その後も、各種の技術講習会を開催してきた。
間伐材の搬出・薪割り・製材・チェンソーの操作については、基礎から伐採に至るまでの技術や、作業道の整備方法など、全5回、延べ7日間に渡る研修を行った。

新たなしごと創出の一環としては、将来の「自伐」の担い手となる「地域おこし協力隊(林業支援員)」を採用し、現在、筒尾から遠岳山に向かう林内作業道の開設・間伐などについて実践研修を行っており、任期満了後は、活動の拠点として、町有林を貸与する方針である。

「自伐」に取り組む方の大半は、農業などと兼業している。
当面は、森林環境譲与税を有効活用しながら、荒廃森林の解消や放置森林の再保育に向けた取り組みを優先しつつ、町内の山林を活かすための施策を進めたい。

▽伊藤敬久(いとうよしひさ)議員
Q.合併処理浄化槽の更新時の補助は
A.制度の導入を前向きに検討する

問:阿武町の下水事業は、集落排水と合併浄化槽の2事業がある。設置目的は、生活排水による公共水域(特に、町内の飲料水源である町内河川)の水質汚濁を防止する補助事業として推進された。集落排水は平成元年に奈古から始まり、平成16年の宇生賀に至るまで、計11地区に整備された。(普及率は84%)
合併浄化槽は、平成3年度の補助制度開始以来、令和元年度までに176基が設置された。(普及率は8・3%)
町内の下水道普及率は92・3%であるが、集落排水事業の排水施設(本管と処理場施設)の更新は公費で行われるが、その一方、合併浄化槽の更新には国の補助制度が無く、町の補助もない。
国の制度の隙間を埋め、住民の要望に添った施策を担うことが地方行政の役目であると考えるが、合併浄化槽の更新に係る新たな補助制度の導入はできないか。

町長:町ではこれまで、「合併処理浄化槽設置整備事業補助金交付要綱」を制定し、国に上乗せする形で合併浄化槽の整備を推進してきた。
一方で、合併浄化槽の耐用年数経過などによる更新については補助の対象外となっている。
設置から更新に至るまで、正しく維持管理を行ったにも関わらず、使用に耐えられなくなった合併浄化槽が、金銭的理由で更新されず、十分な機能を発揮しないまま使用されることで、周辺の水質に悪影響を及ぼしてしまうような事態は、避けなければならない。
他市町の状況などを調査した上で、更新時の補助制度の導入について、前向きに検討したい。