福岡市政だより 中央区版(福岡県福岡市中央区)

令和2年11月15日号

『大濠公園に意外なお宝が?』

藤井聡太棋士の対局やイノシシの逃走で注目を集めた大濠公園は、全国有数の水景公園です。
この一帯は歌集『万葉集』で「草香江の入江」と詠まれ、かつては博多湾の入り江でした。
江戸初期、黒田長政が福岡城を築城した際、城を防御するため、入り江の北側を埋め立てて「大堀」として利用しました。
大正13年、東京の日比谷公園を設計した東京帝国大学教授の本多静六氏が県の依頼で視察に訪れた際、西公園から見下ろした「大堀」の景色を大変気に入り、この地に公園を新設する計画を策定。近々開催される博覧会の会場としても利用するため、県が大堀修築工事に取り掛かったのは大正15年のことです。
昭和2年3月から市が開催した「東亜勧業博覧会」は、池の周囲に美術館や外国館など各種の展示館が設置され、160万人を超える入場者でにぎわいました。
博覧会終了後も整備は続き現在の公園の原型が造られ、県営大濠公園として昭和4年に開園。東公園にあった市動物園から朱塗りの浮見堂を戦後移設し、情緒あふれるたたずまいとなります。
園内のレストラン「花の木」には昭和29年、「ロイヤル中洲本店」を新婚旅行で訪れたマリリン・モンローとジョー・ディマジオが使用したテーブルと椅子が残されています。
その後も3度、博覧会会場となったほか、市美術館や日本庭園、能楽堂などが建てられ、都心のオアシスとして人々に愛されています。