広報ひろかわ(福岡県広川町)

(令和2年12月1日号)

ある学校の人権学習で、先生が子どもたちに「人権ってなんだろう」と問いかけると、「空気。だって先生、空気がなかったら死んでしまいます」という答えが返ってきたそう。目に見えないけど、あたりまえにあって、誰にでも必要なもの。子どもの豊かな感性に、私たちは日々学ばされます。

■無意識の差別
「○○人との結婚は許さない」「○○人は出て行け」など、わかりやすい形で差別が起こるとはかぎりません。自分でも気づいていない嫌悪感や、無知からくる思い込みが差別を生み出すこともあります。例えば「よく女性なのに管理職になったね」といった言葉。言っている本人には悪気がなく、むしろほめ言葉のつもりかもしれません。しかし、言われた側にとっては「見下されている」と感じる表現でもあります。
こういった普段の何気ない会話や行動の中に表れる、見下しや侮辱のことを「マイクロアグレッション」といいます。冗談や配慮を欠いた言葉もこの一つです。一見些細(ささい)なことに見えますが、これがきっかけとなって、より暴力的な差別行為や社会的排除などにつながる可能性もあります。差別とわかりづらいため、隠れた攻撃性に気づいて指摘したとしても、「考えすぎだ」「スルーすれば良い」などと非難を浴びることさえあるのです。

○マイクロアグレッションCheck!
こんな会話をしていませんか?

・友達との会話の中で
髪の毛が黒くてつやつやしてる人ってきれいだよね。
私の髪の毛は黄色いから嫌なんだ……。

・家庭の会話の中で
お兄ちゃんはできたのになんであなたはできないの!
お兄ちゃんとぼくは違うのに……。

・美術の時間に
来週の父の日はお父さんの顔を描きます。
私はお母さんと二人暮らしなのに……。

・友達との会話の中で
身長何センチ? 意外と低いね。
気にしてるのに……。

■まずは気づくこと
マイクロアグレッションを誰かに行わないためには、相手のことを尊重する気持ちや、発言前に一度、振り返ることが大切です。「ちょっと話したい」「相手のことをもっと知りたい」という気持ち自体は、決して悪いことではありません。相手に言葉をかける前に一度、次のことを考えてみましょう。
・この発言は相手に対して失礼にあたらないか
・この発言は自分の無知によるものではないか
・相手に聞く前に、まず自分で学べることはないか
・相手から、自分に都合のいい答えが返ってくると期待していないか
・予想に反した答えや反応が返ってきたとき、その答えを尊重し、受け止めることができるか
自分の中の差別意識と向き合わなければ、差別は広がり続けます。まずは自分の言動を見直し、気づくこと。それが差別なくす第一歩です。

○人権の花運動
福岡法務局と福岡県人権擁護委員会が昭和57年から取り組んでいる「人権の花運動」。小学生が協力して人権の花「ひまわり」を栽培することで、命の大切さを学び、思いやりの心を育てます。10月23日(金)には、下広川小学校の3年生がひまわりの種を風船につけて飛ばしました。

■12月4日~10日「人権週間」
昭和23年、国際連合の第3回総会で「世界人権宣言」が採択されました。それを記念し、採択日である12月10日が人権デーと定められ、日本では翌年、法務省と全国人権擁護委員連合会が、人権デーを最終日とする週間を「人権週間」と定めました。この期間、世界人権宣言の意義や人権尊重思想を伝える啓発活動が、全国的に展開されます。
誰ひとりとして同じ人はいません。人権週間は人のよいところを見つけ、皆がかけがえのない存在であることを知る大切な一週間です。

広川町では例年、人権週間に「心をつなぐひろか和の集い」を開催していましたが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため中止となりました。代わりに、町内の小中学校と広川町役場西庁舎ロビーで「ひろか和人権啓発パネル展」が開催されます。人権課題のテーマに沿ったパネルや、小中学生によるポスター・標語などが展示されます。改めて人権について考えてみましょう。

○町内の小中学生から人権ポスター、標語が寄せられました
一部をご紹介します[敬称略]
※詳細はPDF版をご覧ください。
問合せ先
教育委員会事務局人権同和・教育係
電話
0943-32-0093