広報ながよ(長崎県長与町)

令和3年1月号

近年、「イクメン」という言葉がよく聞かれるようになり、家庭では父親の育児参加が求められています。父親の育児を特集する雑誌やサイトも増え、「デキる父親」が一つのトレンドになってきているようにも感じます。
そもそも父親とは何でしょうか?「一家の大黒柱」「仕事で稼ぐ人」なかには、「背中で語れる存在」というイメージもあるようです。昭和の時代の父親は高度成長期の日本の中で、「稼ぐ」ことが主な役割でした。その時代の父親を見てきている今の父親にとって、「イクメン」を良しとする現代は、父親のモデルが見つかりにくい時代といえます。ご自身が見てきた父親とイクメンと呼ばれる父親像に大きな違いを感じる方も多いのではないでしょうか。
ある調査によると、育児において8割の男性が「母親にはかなわない」と感じており、授乳・寝かせつけの場面で強く感じる方もいるようです。特に出産して間もない頃は無力感を感じる父親も多いのではないでしょうか。しかし、父親ができることは必ずあります。たくさんある中からまずは、「(1)子どもを抱いて感じること」「(2)夫婦で“ありがとう”を言うこと」から始めてみませんか?

(1)子どもを抱いて感じること
ネットや育児雑誌では子育てに関する情報が溢れています。知識を得ることも大切ですが、今の子どもの状態を肌で感じてみましょう。まずは優しく抱き、今子どもが何を感じ求めているのかを感じることで、少しずつ子どもが求めているものが分かってきます。目の前のわが子をまずは感じてみましょう。

(2)夫婦で“ありがとう”を言うこと
子どもは雰囲気を食べて大きくなるといわれます。子どもは言葉を話せない分、小さいほど雰囲気を肌で感じることができます。夫婦で互いに“ありがとう”を言うことが家庭の空気を自然と和らげ、それが子どもにも届きます。育児はビジネスなどのように成果が見えにくいものです。毎日育児をしている母親にとって「育児はやって当たり前、頑張っても褒められることが少ない」と感じている方も多いようです。どの場面でもいいので、1日のうち1度(難しければ3日に1度)は「ありがとう」と一言かけてみてはいかがでしょうか。その一言が母親の育児の不安を軽くし、子どもにも好影響を与えます。もちろん母親からも父親に“ありがとう”を伝えてくださいね。表には出さなくても“ありがとう”は言われると嬉しいものです。
また4~10歳頃の子どもは善悪の区別を明確に学ぶ時期です。信頼する大人に教えられることでそれが子どもの価値観になります。このあたりから父親の出番がますます増えていきますよ。
現代の社会は、父親の家庭進出が求められている反面、長時間労働が改善されず父親が育児に思うように参加できないこともあります。まずは自身の心を労わり、たまには仕事や家庭の「ねばならない」から一度距離をとって自分を見つめ直してみましょう。そして、デキる父親よりも、“笑っている父親”にまずはなってみませんか?子どもはあなたの笑顔を楽しみにしていますよ。

参考文献:
・男性は何をどう悩むのか/著・濱田智崇・『男』の悩みのホットライン
・マンガでやさしくわかるパパの子育て/著・小崎恭弘・あべかよこ
・ヒトの教育/著・井口潔
文責:高田保育所