スーパー赤果肉リンゴ 伴野信大教授が開発

 果肉が赤いリンゴの研究を進めている信州大学農学部の伴野潔教授(63)=果樹園芸学=は11日、赤果肉を生み出す遺伝子2種類を併せ持った「スーパー赤果肉リンゴ」を2系統開発した、と発表した。いずれも果肉を赤く発色させる抗酸化物質アントシアニンを豊富に含み、低地でも栽培できる特長を兼ね備えている。今後、品種登録を申請していく予定だ。

 伴野教授は1999年に研究に着手し、これまでに赤果肉リンゴ5品種を開発してきた。赤果肉リンゴには原因遺伝子の異なる二つのタイプがあるといい、わせで赤みが強いもの、晩生で赤みが薄いものに分かれているという。

 2タイプを掛け合わせる研究は2013年に開始。今回開発した2系統は、「いろどり」に、「ハニールージュ」を交配させて育種した。上伊那地方のほ場で、さまざまな系統から選抜した良質な木を試験栽培し、17年に初めて結実した。17年の成分調査で、果皮や果肉にアントシアニンが多く含まれていることなどを確認。18年収穫分も同様の傾向が示されたという。

 2系統はいずれも中生種。「IHR17」は小玉で、酸味が強く加工向き。交配元の2品種に比べ、アントシアニン含量が極めて高い。「IHR32」は大玉で、収量性が高い。酸味は「17」に比べ少なく、加工や生食に向いているという。

 同日に農学部で試食会があり、伊那市でワイナリー(醸造所)を経営する入倉哲郎さん(69)は「糖度も酸味もシードルに適している。見た目も鮮やかな商品ができるだろう。早く醸造できるようになれば良いですね」と期待を込めた。伴野教授によると、信大で開発したハニールージュの栽培農家は国内で約20軒。「ハニールージュの栽培は高地に限定されていたが、今回の系統は低地で栽培できる要素を持っている。農家の生産拡大が図れるだろう」と話した。


関連記事

長野日報の他の記事もみる

関東甲信越の主要なニュース

長野 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

地域 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

地域選択

記事検索