美ケ原のアツモリソウ「状態よさそう」上農高

 美ケ原高原のアツモリソウ保護回復事業に参画する上伊那農業高校(南箕輪村)の生徒は19日、松本、上田、長和の3市町にまたがる高原の自生地を訪れ、6月の人工授粉作業を経て種子ができた株から、学校に持ち帰る3株のさやを採取した。21日に校内で無菌播種を行う。さやはふっくらとしており、教諭や生徒からは「種が多く入っていそうで、期待が持てる」との声が聞かれた。

 植物科学コースの3年生2人と有賀美保子教諭、県、中部森林管理局の職員らが参加した。自生地では今年、17株のアツモリソウ(ラン科)が確認されており、うち9株が初夏に開花。開花個体の人工授粉で7株が結実し、生徒がはさみを使って3株のさやを慎重に採取した。

 有賀教諭によると、3株のうち2株は、花粉を別の花の柱頭につける「他家授粉」をしたもので、同じ花につける自家授粉に比べ種の状態も良くなるとされる。一連の活動では、ラン科植物の発芽に当たるプロトコームの形成と根の出現まで至っており、「苗の状態に近づいている」(有賀教諭)という。

 この日の作業を担った斧研弥凪さん(17)は「自分が人工授粉した個体からさやを取った。無事に結実し、大きくなっていて安心した」。唐澤純夏さん(18)は「貴重な体験ができました。美ケ原のアツモリソウを未来に残していくために、しっかりと活動していきたい」と決意を新たにした。21日は校内の無菌室でさやを割り、培地瓶に種をまく作業を進める。


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