富士見町と原村、山梨県北杜市は14日、3市町村でつくる「八ヶ岳定住自立圏」形成の第2期(2020年4月から5カ年)に向けて、協定内容の一部を変更に伴う再調印を北杜市役所で行った。新たに医療と福祉、子育て支援、「女性の活躍」を政策に加えて連携分野を拡大する。調印式で渡辺英子北杜市長は「互いの魅力を発揮し、八ケ岳地域の発展を目指す」と述べた。

 「定住自立圏」は中心となる市と周辺市町村が連携、協力する緩やかな連合体で、圏域内の生活機能を強化して都会への人口流出を抑え、圏外からの移住を促進するのが狙い。3市町村は15年に締結した。

 第1期では観光、産業、文化、結婚相談や移住促進など12分野で交流連携し、移住相談会の合同開催、富士見町と北杜市の一部でのデマンド交通の乗り入れ運行、幹線道路整備などを進めた。中でも図書館の相互利用や芸術文化、婚活のイベントでは「連携が進み、集客や参加の効果が上がった」(事務局)。

 第2期は16分野で連携。新たに盛り込む医療は、従来、3市町村から利用がある富士見高原病院を圏域で支える考え方を導入し、病院が行う健康事業を周知普及する。子育て支援、健康づくりは各市町村内のイベント情報を圏域全体へPRし、自治体の枠を超えた施設利用を促進する。女性への就職支援、雇用促進に向けた情報交換も進める。

 またこの間に、3市町村を含む中部高地の縄文文化が日本遺産に認定されたことを踏まえて文化、観光の両面での展開にも弾みをつけたい考えだ。

 なお、第1期で連携を模索した就農支援と住宅支援施策は各自治体の独自性を尊重するとして除外した。

 調印式で名取重治町長は「この5年で3市町村の絆は確実に強まった。ともに歩むことで行政レベルもさらに高まり、転出の抑止や関係人口、交流人口の増加にも大いに期待する」と述べ、五味武雄原村長は「昔から人も経済も交流が盛んで、八ケ岳は共通のブランド。圏域の連携は村の人口増、知名度アップにも効果があった。今後も手を携えて誘致・誘客の間口を広げ、地域の発展に取り組みたい」と話した。

 協定を基に3月までに具体的施策と予算を定める「共生ビジョン」を策定し、議会の議決を経る予定。