伊那市観光協会は15日、市内15小学校の5年生約620人に、旧高遠藩主の保科正之(1611〜72年)の生涯を描いた漫画冊子を1冊ずつ贈った。郷土が育てた偉人に理解を深めてもらおうと毎年贈っており、今年で12年目。中村忠人事務局長らが代表校の東春近小を訪れ、「皆さんのこれからに生かしてほしい」と児童に手渡した。

 冊子はA5判で16ページ。長野日報に四こま漫画「オジやん君」を連載している漫画家の橋爪まんぷさん=同市境=がイラストを担当。江戸幕府2代将軍の徳川秀忠の子として生まれ、7歳で保科家の養子となり、青年期までを高遠で過ごした生い立ちや偉業を紹介している。

 この日は同協会とともに、「名君保科正之公の大河ドラマをつくる会」幹事会の北原紀孝会長が来校し、5年生50人に正之の人物像などを語った。江戸での業績については、玉川上水開削や、10万人以上の死者を出した明暦の大火での指導力を紹介。民を思いやる心は古里である高遠藩で培われたとし、「立派に成長して、誰からも嫌われることのなかった人物。関心を持ち、勉強をしてほしい」と呼び掛けた。

 児童を代表して冊子を受け取った男子児童は「素晴らしい人が地元にいたと初めて知った。分かりやすくて面白そうな漫画を読んで、もっと学びたい」と話していた。