茅野市が諏訪大社上社前宮近くで工事を進める交流広場と交流センターの名称が決まった。昨年12月に高部区と安国寺区の両区民から募集し、交流広場は前宮脇を流れる水眼川にちなんで「前宮水眼広場」、交流センターは観光客に分かりやすいように「交流センター前宮」とした。市は今年度中の完成と、4月の供用開始を目指している。

 古い町並みや史跡が残る前宮周辺の130ヘクタールを対象に、市が2015年度から進めている「高部・安国寺地区歴史環境整備事業」の一環。諏訪市境から茅野市安国寺までの西山沿いに遊歩道を整備したり、前宮周辺に石畳風の道路舗装や御影石の足元灯を建設したりしてきた。

 交流広場と交流センターの整備は「最後の工事」(市都市計画課)となる。建設地は前宮の十間廊と内御玉殿を過ぎて本殿に向かう道路北側の市有地で、以前は住宅と畑があったが、参拝者や遊歩道利用者が立ち寄りやすい場所にあることから、市が地権者から購入(一部寄付)した。

 同課によると、交流広場の面積は4340平方メートル。芝生広場や親水広場、周遊できる遊歩道、道路と交流センターを結ぶ石畳風の舗装をはじめ、障がい者専用駐車場(2台分)を整備する。交流センターは公衆トイレが併設された木造平屋建て(延べ床面積123.69平方メートル)で、地場産品や伝統文化を紹介する展示スペース、休憩ができる多目的ホールなどを設ける。

 工事は交流広場を今井緑化総業(茅野市)、交流センターを田村建設(同)が担当している。工事費は合わせて約9600万円。

 市は、同所を地元住民と観光客が交流する場にしたい考え。両区民を中心に活動団体を組織し、具体的な活動内容を協議中という。観光案内や歴史ガイド、お茶のおもてなし、寒天料理やそば打ちなどの各種体験教室、芝生や樹木の管理などを通して、地域の情報や魅力を発信したり、交流を深めてもらう計画だ。

 高部・安国寺地区歴史環境整備事業の総事業費は約3億1500万円。国土交通省の社会資本整備総合交付金(補助率40%)を活用して進めている。