県教育委員会は24日の定例会で、県立高校第2期再編を巡り、上伊那地域(旧第8通学区)を含む4地域の再編統合校などを示す「再編・整備計画」の1次案を決めた。上伊那では、伊那北(伊那市)と伊那弥生ケ丘(同)を統合。さらに総合学科高校と総合技術高校を設けるとしたが、再編対象校は検討中とし、来年3月に示す全県分の再編・整備計画に盛り込むとした。定時制課程の配置も同3月に示すという。

 1次案として公表した4地域は、地域協議会から意見・提案の提出を受けた地域で、県教委は「協議会の意見を第一に考えて計画を策定した」と説明。ただ、上伊那の総合学科高校の再編対象校などについては「地域にもさまざまな意見があるほか、総合学科高校や総合技術高校という新たな校種の周知不足といった視点から慎重な検討が必要と判断した」とした。

 県教委は再編後の学科や教育内容を「今後、地域とともに検討していく」としたが、考えられる学校像を例示した。伊那北と伊那弥生を統合する伊那新校(仮称)は、規模の大きさを生かした「普通科教育の拠点」とする考えで、SDGs(持続可能な開発目標)など社会課題を探究する学び、高大連携の推進などで、上伊那の未来を担うリーダーや世界で活躍する人材の育成を図るとした。

 総合学科高校は、普通科目や職業教育などの柔軟な科目選択が可能となり、母体となる高校での学び、地域文化を生かした多様な学びを備える構想。総合技術高校は、農業、工業、商業の3学科を持つ産業教育の拠点とし、地域の産業人材を育成する最先端の学びの場とする方針だ。

 再編に向けた進め方は、一次分について今春以降に実施する地域での説明会や県議会での協議を経て、順調に進めば今夏にも確定するとしている。確定後は新校ごとに「再編実施計画」を策定するための検討委員会を設ける。学校や自治体、産業界、同窓会、PTA、生徒の代表者などで構成する予定。生徒の募集開始時期や活用する校舎、設置学科などが決まった段階で、県議会に統合に関する決議を諮る。校名なども検討委で調整を進める。

 再編の実施時期は、全県分を2030年をめどに終える計画だが、県教委は「学校や地域によって差は生じてくるだろう」と説明した。

 定例会では県教育委員から「地域への丁寧な説明が必要」との指摘もあった。原山隆一県教育長は定例会見で「県教委として責任を持って校名を示した。理解を得られるよう努力したい。単なる少子化に伴う統廃合でなく、これからどういった学びが必要なのか地域の検討委で協議し、地域の声を聴いて進めることが重要」と述べた。

 他の地域では、佐久地域で小諸商業と小諸を、野沢北と野沢南をそれぞれ再編統合するなどとした。