伊那市は8日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている市内の宿泊業者や飲食業者に独自の支援金を給付することなどを盛り込んだ2020年度一般会計補正予算案の概要を発表した。支援金は外出自粛やイベントの中止に伴い収入が減少している事業者を支援するため、国の給付金などとは別に市単独事業として実施する。補正予算案は12、13日開会の市議会臨時会に提出する。

 宿泊業者への支援金は事業規模に応じて給付。収容人数が100人以上の事業者は70万円、100人未満の事業者は50万円、農家民泊事業者は3万円とした。収入の減少率などの条件はない。

 飲食業者への支援金はテークアウト(持ち帰り)やデリバリー(出前)の方法で積極的に営業努力を行っている事業者(4月29日時点)に対し、1店舗当たり10万円を給付。これより以前からテークアウトなどに取り組んでいる事業者も含める。

 いずれも伊那商工会議所、市商工会の会員と市観光協会に登録している農家民泊事業者が対象。補正予算案の可決後、事業者からの申請に基づいて給付する。

 また、新型コロナウイルスの影響で収入が減少している飲食・宿泊業界を支援するため、市内の事業者でつくる組合などの年会費の半額を補助する。対象となる組合などは七つで、年会費の合計額は約840万円。補助額は約420万円を見込む。

 一方、小中学校の臨時休校に伴い子どもが家で過ごす時間が増え、食費などの負担が増していることから、子育て世帯への支援として児童・生徒1人当たり1万円を給付する。対象者は小学生約3500人、中学生約2000人。5月中に児童手当の口座に振り込む予定。

 補正予算案は全国民に一律10万円を配る特別定額給付金などの費用を含めて約70億3700万円の追加。うち市単独事業分は1億2000万円余を見込み、財源は前年度の繰越金を充てる。

 白鳥孝市長は8日の記者会見で「国の対応で足りないと思うところに手を差し伸べていく。今後の状況を見ながら第2、第3弾も検討していきたい」と述べた。