JA信州諏訪管内で生産が盛んなセロリの今年の出荷が8日始まった。初日は生産者の矢嶋敦郎さん(68)=茅野市玉川=がハウス栽培のセロリ120箱(1箱10キロ)分を同市玉川の玉宮集荷所に運び込んだ。矢嶋さんによると、「作柄は上々」という。

 今年で48年目のシーズンを迎える矢嶋さん。出荷初日は玉川の栽培ハウスで、家族ら5人で午前3時ごろから作業を始めた。セロリを作るようになり、「毎年最初の収穫はやっぱり特別な思いだね。作柄がどんなあんばいか。楽しみでもあるし、不安でもある」と話しつつも、箱詰めする表情はにこやかだった。

 今年は3月3日に苗を植え始めた。春先が暖かかったこともあって順調に生育した。茎は太めで繊維は柔らかく、爽やかな香りが口の中に広がる上々の仕上がり。今季のセロリは新型コロナウイルスの影響で飲食店での需要は停滞気味だが、家庭での消費が伸び、スーパーマーケットなどでは売れ行きがいいという。矢嶋さんは「おいしいセロリを多くの人に食べてもらい、元気になってほしい。そんな思いと一緒に箱に詰めて消費者に届けたい」と話していた。

 諏訪地方はセロリの生産量全国1位を誇り、夏場は国内流通量の約9割を占める。管内の生産者は55戸。今年は全体で79万5000箱(1箱10キロ換算)を出荷し、20億円の売り上げを目指す。7月ごろからは露地栽培のセロリの出荷が始まる見通し。今後、諏訪地方のJA直売所などでも諏訪産が並び始める。