新型コロナウイルスの影響で約3カ月間、休館していた諏訪市文化センターと同市原田泰治美術館が7月1日から、再開する。6月から再開する公共施設が多かったが、両館は県外からの来館者が多いことから1カ月再開を遅らせていた。できる限りの感染防止策に努め、来館者を受け入れる態勢を整えている。

 市文化センターは消毒液やゴム手袋、手作りの飛沫防止シートなどを用意し、利用者に使ってもらう。貸しホールと集会室は1メートル以上の間隔を空けて座席を使うよう呼び掛け、定員の目安はホールが従来の約3分の1、会議室は半数。使用後は消毒に加えて水拭きも求める。

 予約の受け付けを再開した初日の23日は、利用開始を待っていた市民からの電話予約が絶えなかったが、例年なら1日2〜3件は埋まる予約が1日1件ほどにとどまる。特にホールの予約が少なく、7月中は例年の約半分という。守屋行彦館長は「センターとして対策していくので、利用者の皆さんにも指針を理解していただけたら」と話した。

 市原田泰治美術館では、来館者にマスクの着用や体調の確認、会話を控えることなどを依頼する。受け付けや女性用トイレ、ショップのレジカウンター前、エレベーター内など混雑が予想される場所の足元には社会的距離の確保を求める誘導シートを貼った。館内の椅子は全て一定の間隔を取るよう原田泰治さんのイラスト付きの注意書きを並べた。展示室には人数制限を設け、スタッフが巡回して人が密集しないよう声掛けする。学芸員による解説も休止し、代わりに展示をまとめたチラシを用意。今後、接触を避けるためにキャッシュレス決済も導入予定という。

 再開初日からは、原田さんのこれまでの制作活動や作品を振り返る傘寿(80歳)記念の企画展が始まる。休館中に予定していた展示は中止や延期となり、全国のファンから電話が寄せられていたという。土田祐子副館長は「正直少し心配もあるが、ようやく胸を張って見てもらえる。お客さまが楽しめるよう安心安全に努めたい」と話した。