原村原中学校の独自教科「原村学」の選択科目で、同校中庭で育てたワイン用ブドウでワインを醸造するまでを学ぶ講座が今季も始まった。今年で3年目。先輩からブドウ畑を引き継いだ3年生26人がワイン造りの学びをスタートさせた。

 9日は今季3回目の授業。本物のワインを使って、香りを嗅ぎ分ける(テイスティング)体験をした。テイスティング用のワインは、昨年度、先輩たちが完成させたワインのうち、予備の1本を開けて行った。試飲はできないが、生徒たちは興味深げにワイングラスに鼻を近づけ、時間とともに変化するワインの香りを体感し、色や粘性なども観察した。

 人によって香りへの評価はさまざま。高橋正枝さんは「苦手な香り。頭につーんときた。おばあちゃんの家の蔵の中みたい(な香り)」と戸惑い気味。一方で、宮坂茉里さんは「ふわーと香りが広がり、いい香り」と気に入っていた。

 3年前から講師を務める小林峰一さん(57)=同村中新田=はテイスティングの手法やポイントなどを解説。「ソムリエになると、テイスティングで年代や品種、産地まで当てることができる。みんなはきょう、一つの(香りの)基準を覚えたね」と呼び掛けた。

 今季の授業は6月末にスタート。ブドウの品種は「ピノ・ノワール」で、2人で1本の木を担当する。今季はブドウ30キロの収穫が見込め、ボトル30本の醸造を目指す。何本かはシャンパンにするという。醸造したワインは先輩たちと同様、20歳の成人式で味わう計画だ。

 一方で原村は、ワイン造りを村の新たなブランドにする方針。9月にも醸造免許が取得しやすい「ワイン特区」への申請を行い、村内でワイナリー開設を目指すブドウ農家を支援していく考えだ。