伊那市西春近のかんてんぱぱホールで、2018年に81歳で他界した同市高遠町出身の洋画家、竹内徹さんの遺作展が開かれている。伊那谷や木曽谷の四季折々の風景をモチーフに、油彩画29点を展示。美術団体である地元一水会の中心人物として活躍した作家の足跡をたどる。8月31日まで。

 竹内さんは仕事の傍ら絵画を制作していたが、37歳で退職し、画業に専念。1972年に日展で初入選して以降、各種公募展で35回の入選を重ねている。同市高遠町ゆかりの洋画家、故中村琢二に師事。74年から一水会員となり、晩年は県展の審査員や信州高遠美術館長を務めた。92年には紺綬褒章を受けたほか、地元に竹内徹美術館を開設している。

 展示作は6号から30号まで。高遠の地をピンク色に染め上げる豊かな桜と高遠城址公園のシンボル高遠閣、遠くに冠雪の山並みを望むのどかな田園や山里など、なじみ深い景色がずらりと並ぶ。画面いっぱいに広がる茶畑、海の向こうにそびえる富士山などの作品もある。

 来場した清沢逸巳さん(77)=同市野底=は「身近な風景を素直に捉えて描いている。温かみがあり、心が洗われるよう」と見入った。同ホールは「作品を通して、竹内さんの創作活動の足跡を感じ取ってもらえたら」と来場を呼び掛けている。

 入場無料。午前9時〜午後5時(土日、祝日は同6時まで)。問い合わせは同ホール(電話0265・78・5107)へ。