長崎市は14日、2020年度当初予算案を発表した。一般会計の歳入・歳出は、MICE(コンベンション)施設「出島メッセ長崎」や新市庁舎の建設など大型事業の本格化に伴い、19年度比6%増の2260億1千万円で過去最大となった。目標に掲げる「人口減少の克服」や「交流の産業化」などを着実に進める方針だ。21日開会の定例市議会に提案する。
 市の昨年の日本人の転出超過数は2772人と、市町村別で2年連続の全国最多となった。田上富久市長は記者会見で、人口減少に「特効薬はない」と強調。企業誘致や産業育成、若者・子育て支援の充実などに関する事業を着実に進め「効果が数字に表れるようにしたい」と述べた。
 歳入のうち、市税は地価の回復により固定資産税が増える一方、法人市民税が減り、19年度比0・4%減の546億7860万円を見込む。財政運営上の基金(財政調整、減債)は49億4750万円取り崩す。
 歳出のうち、投資的経費は大型事業が本格化し24・1%増の356億7千万円。非正規職員の処遇改善で人件費は282億2340万円と3・6%増える。県市町村総合事務組合からの脱退に伴い、組合に積み立てていた退職手当負担金22億3620万円は、財政調整基金に繰り入れる。
 20年度末で借金に当たる市債残高は、19年度末比3・1%増の2703億650万円で、市民1人当たり約65万円の計算になる。貯金に当たる基金(財政調整、減債)は166億2290万円を見込む。
 市は同日、19年度一般会計補正予算案も発表した。プレミアム付き商品券の購入者が少なかったことなどから20億2510万円を減額。補正後の予算総額は2203億160万円となる。