長崎県内外の学識者らでつくる「県庁跡地遺構を考える会」は14日、埋蔵文化財調査で出土した長崎奉行所遺構などの保存・活用を前提とした発掘調査を求める要望書を県へ提出した。
 県庁跡地は、16世紀の長崎開港後にキリスト教の国内拠点「岬の教会」があり、江戸初期は長崎奉行所西役所などがあった。昨年10月から今年1月までの調査で、石垣を中心とした長崎奉行所の遺構などが出土している。
 跡地活用について県と長崎市は広場、交流・おもてなしの空間、質の高い文化ホールの3機能を骨子とする整備方針で合意していたが、長崎市は1月末に県庁跡地での文化芸術ホール整備計画の断念を正式に表明している。
 要望は▽3機能を骨子とする整備方針を凍結し、保存・活用を前提とした発掘調査▽専門家会議の設置▽「岬の教会とその関連施設」遺構の残存状況を明らかにする▽県民の衆知を結集する−の4項目。同会メンバー6人が県庁を訪れ、共同代表の一人、片峰茂長崎大前学長が「大きな転換期にある。原点に立ち戻って再考してほしい」と述べ、平田研副知事に要望書を手渡した。
 面会は冒頭を除き非公開。終了後、同会が会見した。片峰共同代表によると、平田副知事は「あの場所の歴史的重要性を十分に踏まえ、今後の活用を考えたい」と述べたという。同会のメンバーは会見で「急いで間違えたものは作ってほしくない」「岬の教会について、部分的でもいいので掘り下げて調査してほしい」などと述べた。